Posted by: eueublog on: 2009/07/03
アイルランドと聞いて、何を思い浮かべますか?アイルランドでEU新基本条約(リスボン条約)へ国民の可否を再び問うというニュースを受けて先日、日本アイルランド協会によるアイルランド講座に行ってきました。
あまり知られていないことですが、アイルランドは、国民も中立国マインドを持っている国です。そのため、国際社会の中でも中立国としての立場でコミットしています。国連ミレニアム目標の取り組みについて、アメリカのシンクタンク“Center for Global Development”が2008年に行った調査(The Commitment to Development Index for Africa)の結果、ODA評価で世界第2位になりました。
7分野で評価していますが、中でも、援助や安全保障など、政府主導で行う分野の評価が相対的に高く、国としての強いメッセージが伝わってきます。国連中心主義をとるアイルランドの中立的姿勢は、安全保障理事会改革に関しての発言にもよく表れています。
最近の金融不況を受けて「EUの一員でよかった」と好意的に感じている国民が81%(朝日新聞より引用したアイリッシュタイムズ紙5月の世論調査)ですが、一方でEU統合が進む中、“中立国として独自性が保てるのか”という国民の懸念も聞かれます。
それを反映してか、経済・平和路線を掲げるシン・フェイン党が国内で躍進しています。軍事的な中立性を保ち、税制などの独自性も確保していく。この条件下で、EU新基本条約の批准を目指し秋に2度目の国民投票が行われる予定です。
90年代に“輝ける島”“ケルティック・タイガー”と呼ばれ、大きな経済成長を遂げたアイルランド。小国アイルランドがEUの中に埋没せず、自国のスタンスを維持していく今後を見て行きたいと思います。(くるみ)
リスボン条約についてのアイルランドの国民投票について
http://www.deljpn.ec.europa.eu/home/news_jp_newsobj2921.php
リスボン条約とアイルランド
http://mainichi.jp/select/world/news/20090620ddm007030018000c.html