Posted by: eueublog on: 2009/11/05
世界的な経済不況にあって、多くの人たちが仕事を奪われている今の時代、自分の暮らしで本当に大切なことは何だろう、という問いかけに、オランダの6人のデザイナーたちが作品を出展しました。

「トレジャーハント:心を捉えるものは何?」(Treasure Hunt-Vanitas or Humanitas)と銘打った東京都港区のギャラリーLe Bainで開かれた展覧会。展示場は、日の光が差し込むオープンなパティオを一角にしたガラス張りの空間で、6つの作品が何気なく置かれています。

きらきら輝くファンタジックなシャンデリア。電球から通常無駄に放熱されるエネルギーを動力に、照明のシェードが回る仕組みです。環境への負荷が少ないからと照明器具は最近、電球からLEDに移行しつつあるのですが、LEDの色は単調で温かみに欠けるきらいがあります。ここに出されたものは、今の時代に見直されるべき機能性と効率性を併せ持った明かりのデザインです。

奥に置いてある青い机とイスの個人スペースは、“理想の仕事のための模型ルーム”。人間の移動が多い現代、空間をどのように仕切れば生産的な仕事ができるのでしょうか。そういうテーマについてデザイナーが出した答えが“他人との隔離・他人と異なる環境”。個人の領域が可変的に表現されています。
5つの小さなイスは、中国・北京の道端で見かけた外で働くさまざまな職業の人たちの椅子。自分用にカスタマイズされた世界に一つだけのイスです。
どれも見た目にかわいらしいが、それでいて強い作品の意図を感じさせます。私の心を捉えたデザインの意図に、しばし思いをはせてみたのでした。(くるみ)