こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for July 17th, 2009

この夏、チェコの長編人形アニメ映画が日本で上映されます。人形アニメの巨匠イジー・バルタ監督の24年ぶりの長編作『屋根裏のポムネンカ』です。主人公は、かわいい人形のポムネンカ。仲間のガラクタたちとともに、屋根裏部屋で楽しく暮らしていたところ、ある日、悪の支配者フラヴァにさらわれてしまいます。仲間たちは屋根裏を飛び出してポムネンカを助けに行くというお話です。

チェコはアニメーションや絵本の質が高いことで知られています。特に人形アニメでは、イジー・トルンカ監督、ヤン・シュバンクマイエル監督など多くの名監督を輩出し、その芸術性の高さは今に受け継がれています。

イジー・バルタ監督は「子供たちのためのこの長編アニメは、その分かりやすさと素朴さと自由な子供のような想像力で、見る者の心を奪うだろう。CGを駆使したすばらしいアニメが多い昨今だが、この人形アニメが愛すべき大衆の中に入り込み、その居場所を見つけることを我々は信じている」と、新作に対する意気込みを語っています。

以前、テレビでチェコの街を紹介する番組を見ていたら、子どもたちが人形劇に夢中になっている様子が映し出されました。幼いころから人形劇に親しむ伝統があるチェコ。デジタルにはない温かみが感じられるのでしょうか。(モコちゃん)

『屋根裏のポムネンカ』公式HP
https://a-a-agallery.org/intheattic/

「地球の歩き方」チェコ
http://www.arukikata.co.jp/country/europe/CZ_general_1.html

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ビールが美味しい季節になりました。ビールの本場イギリスでは、毎年8月になると、イギリス最大のお祭り「グレート・ブリティッシュ・ビア・フェスティバル」がロンドンで開かれます。エールビール、フルーツビール、黒ビールなど450種類ものビールを試飲することができ、ロンドンの夏の風物詩となっています。

先日、同僚のイギリス人からビールにまつわるイギリスの市民運動について面白い話を聞きました。イギリスでは紀元前から伝統的なエールビールがあったそうです。エールビールは、一般的なビールと異なり、人工的な炭酸ガスが注入されておらず、昔ながらの自然なビールの味が売り。しかし、最近では世界のビールはラガータイプが主流になっています。

本場イギリスでは、エールビールの伝統を守ろうと、「CAMRA(キャンペーン・フォー・リアル・エール)」という組織が結成されました。リアルエール(本物のエールビール)をパブで飲もうというキャンペーンです。CAMRAはイギリス市民の共感を得て、市民運動に発展していきました。

結成されてから30年たった現在、イギリス国内で9万人以上の会員がおり、最も成功した消費者運動の一つと言われています。(モコちゃん)

キャンペーン・フォー・リアルエール(英語のみ)
http://www.camra.org.uk/

エールビールについて(アサヒビール)
http://www.asahibeer.co.jp/enjoy/history/europe/england02

人形や粘土、動物の骨や剥製、日用品や食品などのオブジェクトを用いたコマ撮りのアニメーションと実写で、現実と幻想が混ざったシュールな世界を描くチェコのアーティスト、ヤン・シュヴァンクマイエル。シュルレアリストの彼の作品には、夢、無意識、エロティシズム、ブラックユーモアなどの要素がふんだんに盛り込まれている。

初めて彼の作品を見た時、私は一目で大ファンになった。
どこか落ち着きが持てないまま、ぽーんと夢の世界に放り込まれたような不安感を抱きながらも、目が離せなくなってしまう。ナンセンスな中に底なし沼のように深い真理が隠されている描写を味わいながら、オブジェクトがなにを象徴しているのか、一つ一つ解析していくのも面白いかもしれない。

彼の創作活動の原点である人形劇は、チェコの長い暗黒時代とも深いつながりがある。ドイツの支配時代に、チェコ語を使うことが長い間許されず、唯一人形劇の中だけはチェコ語の使用が認められていたという。文化を守ろうとする人々は、人形劇の世界に自分たちの言葉とその文化を託してきた背景があると考えれば、ヤン・シュヴァンクマイエルが作品の主軸に人形を多く用いるのも、ごくごく自然のことだったと理解できる。(家出娘)

ヤン・シュヴァンクマイエル
http://columbia.jp/dvd/titles/artanime/yan.html

チェコ人形劇物語
http://kainouken.web.fc2.com/tokouki/zemi/2003/czech/biginner.html

現在、日本と米国が安全保障条約を結んで、同盟関係にあることはかなり知られたこと。だが、明治時代末期(1902年)に日本と英国で同盟が結ばれ、第一次世界大戦中、英側の要請で日本の軍隊がヨーロッパ戦線まで派遣されていたことは案外知られていない。実は、地中海の島国マルタでは、その先人たちの功績が語り継がれている。

第一次大戦中の1917年、ドイツは戦局打開を図るため、地中海で潜水艦Uボートにより商船を含む各国船舶の無差別攻撃を開始した。これで経済的影響を受けた英国は日本に艦隊の派遣を要請。日本は、旗艦のほか計12隻の駆逐艦をはるばるこの海域に送った。

日本艦隊はマルタを基地にして、各国商船などの護衛に当たる。それは、日夜Uボート攻撃の脅威を受けながら、緊張の強いられる任務。その献身的な仕事ぶりは各国から「地中海の守り神」などと称賛され、英国王ジョージ5世からは、その功績をたたえる勲章を授与されたほどだ。

しかし、軍事作戦には犠牲が付きもの。作戦中、駆逐艦「榊」は魚雷攻撃を受けて大破し、艦長以下59人の戦死者を出すなど、結局、この地で戦死、戦病死した将兵は計71人に上った。彼らを祀る慰霊碑が、英海軍基地があったカルカーラに近い小高い丘の上に建てられた。

第二次大戦のあと、この慰霊碑は長い間荒れたままになっていたが、1970年代に入って国内関係者の尽力で復元された。それに伴い、日本人の参拝者も多くなり、現地マルタで再び守り神の貢献が語り始められ、日本人への近親感をもたらしている。
他者のための私心ない貢献は長く記憶にとどめられる。今、海賊対策などでの自衛隊の海外派遣にさまざまな論議があるが、これも参考になるべき先人の行動であろう。(日暮らし)

マルタ観光局HP
http://www.mtajapan.com/kaigunyurai.htm

個人の方のHP 「Europe Quest」
http://homepage2.nifty.com/europe-quest/malta/japanesewargraves.htm

中央地中海通信
http://www.midmed-news.com/

今、オランダはゲーム産業に力を入れています。昨年開かれた「Netherlands-Japan GameJam 2008」で優勝に輝いたアクション・パズルゲーム”WaterWays”が、6月11日より全世界で配信を開始しました。

これは、オランダ大使館が主催する「日本オランダ年2008-2009」祭典の一つのイベント。2008年が日本・オランダ外交関係樹立150周年、2009年が二国間の通商関係400周年に当たり、これを記念して、オランダと日本のつながりを発見する催しが企画されています。

“WaterWays”のiPhoneゲームはオランダのゲーム会社「Rough Cookies」が企画・開発し、日本のゲームコンテンツ製作会社「タイトー」が配信しています。オランダか誇る治水管理システムが故障し、町が浸水していく場面からゲームはスタート。水没を防ぐために、プレイヤーは主人公の牛”Patch”を操って、バルブまでたどり着き、排水していきます。

オランダはライン、マース、スヘルデ川など河口デルタにあたるため、水管理は人々の住環境を守るうえで大切な役割。各地域の水管理はオランダにおける最も古い民主制機関の一つ「地域治水委員会」が担っていますが、国としても戦略的な水管理対策を進めています。海に面したヨーロッパの玄関口にあたり、かつて日本もオランダの治水技術に学んだ歴史があります。(くるみ)

日本オランダ年2008-2009
http://www.nihonoranda.jp/

“WaterWays”配信開始
http://biz.taito.co.jp/corporate/news/2009/__icsFiles/afieldfile/2009/06/11/waterways.pdf

運輸と治水
http://www.mfa.nl/tok-jp/item_55247

国家組織
http://www.mfa.nl/tok-jp/item_55071

4月の大地震のつめ跡が残るイタリア中部のラクイラで、主要国首脳会議(G8サミット)が7月8日から3日間の日程で開催されました。過去最大の28カ国と12機関の首脳が集い、世界経済危機や食糧価格高騰など、地球規模の課題について話し合いました。

サミットの開催地を地中海のマッダレーナ島からわざわざ被災地のラクイラに変更したことで批判も浴びたイタリアのベルルスコーニ首相ですが、サミット期間中、地震の被害が最も大きかった地区に米国のオバマ大統領を案内したのは印象的でした。

近年では、世界経済危機の中、G20金融サミットのほうが地球規模の国際協調の場として定着しつつあり、もはやG8だけでは世界的な多くの課題には対処できない、と言われています。このため、今回も28カ国の首脳が集まり、G8というまとまりの意味があらためて問われたサミットとなりました。

ところで、ラクイラと言えば、イタリアでも有名なラグビーの町であり、地元の名門プロチーム「ラクイラ・ラグビー」には、元日本代表の伊藤宏明選手もかつて所属していました。ラクイラに集まった各国の首脳陣は、ラグビーのようにがっちりとスクラムを組んで、地球規模の課題に取り組んでいけるでしょうか。(青山コモンズ)

イタリア・サミット公式ページ
http://www.g8italia2009.it/
外務省:ラクイラ会議
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/italy09/
ラクイラ・ラグビーの公式ページ
http://www.laquilarugby.com/


自由で活発な発言を歓迎します。

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