こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

「ハンス物語」きっかけで知ったオランダ治水の歴史 River Improvement in the Netherlands

Posted on: 2009/08/28

オランダについて、すぐに思い出されるのは、海より低い国、堤防がいったん崩れたら大半は海水の浸かってしまうだろうということだ。これは、小学校時代に教科書に載っていたハンス少年の話が大きく影響している。

ハンスは、お使いの帰りに堤防から水が漏れているのを発見、しかもその穴が徐々に大きくなっているのに気づいた。日ごろ、両親から堤防の大事さを教えられていたハンスは、なんとかこの事態を大人に伝えなければと思うが、近くに人はいない。思いきって穴に手を突っ込んで出水を防いだ。

しかし、ずっと人は通らず、ハンス少年は冷たい水にさらされたまま失神。翌朝やっと村人が通って発見され、その勇気ある行為が称賛される。この話は、万人のために自己犠牲する必要性や愛国心を訴えたもので、私はそれにも感動したが、同時にオランダの歴史を調べ、この国家がいかに海水と闘い、陸地の低さを克服してきたかという奮闘ぶりにも驚かされた。

われわれがオランダの特徴的風景としてすぐに思い浮かべるのは風車とチューリップ。このうち風車は他国のように脱穀などの農作業に使うのでなく、ましてや観光目的のためなどに造られたのでもない。実は、排水施設の一環なのだ。

今では、ポンプがあって水位の低いところから高いところへ、水を汲み上げるのは容易なことだが、昔は自然の力に頼らなければならない。風を動力にして低位から高位に水を上げ、しかも何台の風車を連携して水をかなり高い水路に排除するのだ。それを怠れば、低い陸地は雨で水がたまり、たちまち湖と化してしまう。

オランダでは、中世からある「ワーテルスハップ」、治水委員会という組織に地方自治体と同等の大きな権限が与えられているとか。これも、ハンスに限らず、同国人一人ひとりが治水の必要性を強く実感している証左であろう。(日暮らし)

ミツカン水の文化センター
http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/mizu_19/no19_c01.html
日本(語)のオランダ
http://homepage3.nifty.com/hiway/holland/jword/watersch.htm
月刊誌『ニューモラル』
http://www.moralogy.jp/moralogy/cocoro/nm/nm092_01.html

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