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ノートルダム寺院裏の花に、「せむし男」の優しさ重なる The Hunchback of Notre Dame

Posted on: 2009/09/07

昔から美女と野獣という取り合わせは、ストーリー性に富み、劇作家の意欲をかき立てるようだ。ド・ビルヌーブ夫人原作の文字通り「美女と野獣」、ガストン・ルルー原作の「オペラ座の怪人」、ビクトル・ユーゴー作の「ノートルダムのせむし男」など、特に、フランスにはこの種の物語が多い。

小生にとっては、特にウイリアム・ディターレ監督が1939年に制作した「ノートルダムのせむし男」は忘れられない。小学生の時代、リバイバル作品として街の名画館で上映されたときに見た白黒映画である。

主人公のカジモドは醜さゆえに寺院に捨てられた孤児で、成長して鐘突きの仕事が与えられる。寺院のある「聖職者」が美しいジプシーの踊り子に横恋慕し、カジモドにさらってくるよう指示。その結果、カジモドは捕らえられ、広場でさらし者になるが、踊り子だけは彼をかばう。

カジモドは初めて人間の優しさに触れ、踊り子に恋心を抱く。踊り子は性悪な聖職者の求めを拒否、ゆえに彼によって人殺しの濡れ衣をかけられ、処刑されそうになるが、これをカジモドが助け、寺院内にかくまう。しかし、聖職者は踊り子を衛兵に引き渡したため、刑が執行される。その後、彼は踊り子の遺体をずっと守り続け、そばで息絶えるのだ。

主人公の醜い顔や体形とは裏腹に、優しい心を持つというそのアンバランスさは、子供心にも鮮烈な印象を与えた。そして、パリを訪れたときには、ぜひノートルダム寺院に行き、あの男の息吹を感じたいと願った。

実際に行って見て、荘厳な大聖堂には、邪悪な聖職者も、醜いせむし男もいなかったが、寺院の裏庭にあるセーヌ川沿いの花園では、名もなき花が咲き乱れ、その美しさがなぜかせむし男の優しさとオーバーラップして居心地の良さを感じていた。(日暮らし)

ノートルダム寺院
http://www.ab-road.net/europe/france/paris/sight/000879.html

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