こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for December 1st, 2009

 香港に住んでいたとき、「シュウェップス」ブランドの炭酸飲料をよく飲んだ。高温多湿の気候では、なぜかスカッとした炭酸水が飲みたくなる。せっかく外国にいるのだから、日本の飲料メーカーのものは避けたいと思っていたところ、洒落たラベルのこの銘柄が目に付いた。

そのシュウェップス社、正式名オレンジーナ・シュウェップス・グループが、驚くことにこのほどサントリーホールディングス社に買収され、なんと「日本製」のジュースとなってしまった。ネットニュースによれば、買収額は約26億ユーロ、日本円にすれば3000億円を越える金額で、かなりの大型な取引だったようだ。

 この清涼飲料水メーカーは買収前にヨーロッパ大陸内のみならず、世界60カ国以上に販路を拡大していた。08年の総売上高は約1383億円。どの国にも国内に飲料メーカーがあるだろうに、これだけ売れているというのは、民族、人種を超えて魅力的な味を提供しているためであろう。

たしかに主力商品の炭酸系シュウェップスに限らず、果汁ドリンクの「オアシス」「トリーナ」と品ぞろえも豊富で、私自身の香港時代の印象では、味も悪くなかった。ハイキングやテニスで汗まみれになったあとに、冷たくしたこの飲料は心も体もリフレッシュさせてくれたものだ。

 サントリー社は、これまでもヨーロッパでのビジネスに積極的だった。1983年にフランス・ボルドーの名門ワイン会社「シャトーラグランジュ」を買収したのを手始めに、コニャックメーカー「ルイ・ロワイエ社」、英国ではウイスキー会社「モリソン・ボウモア社」の経営権を取得し、すでに酒類の世界で確固たる地歩を築いてきた。

これらのヨーロッパ銘酒は当然、日本にも入る。サントリーと言われて、すぐに「ダルマ」「角瓶」「純生」しか思い出せない世代からすると、昨今の豊富な酒類、飲料のレパートリーに感嘆するしかない。(日暮らし)

http://www.asahi.com/business/update/0924/TKY200909240271.html
http://www.suntory.co.jp/news/2009/10577.html

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40年以上東西を分断してきた壁が崩壊して20年。ベルリンという都市は、市街地を分断されるという特殊な事情を経て発展してきた。日独の建築家と都市計画担当者が集まったシンポジウムでは、ベルリンの変遷と21世紀のあり方について様々な意見が交換された。

第2次世界大戦でベルリンは空襲を受け、産業、知識層、西側のユダヤ人や東側のキリスト教徒、彼らの文化やアイデンティティを感じさせるものを全て失った。戦後復興でも、西側は個人主義を背景に、個別住宅のアメリカ型を目指したのに対し、東側は共産党体制下での集団主義をベースに、集合住宅が建てられるソ連式であった。東ベルリンのモデルネと呼ばれる近代建築は、未来の実験台とも言え、注目されたが、しょせん一時的なものであった。

冷戦下の東西ベルリンは1950年代から開発を競い合う。だが、70年代になると、戦後の30年間の開発が果たして正しかったのかなどと批判的に歴史を見直す動きが始まり、1980年代後半に都市開発計画の国際コンペが開かれることになった。

このコンペで採用されたのは、斬新なメトロポリス(未来都市)計画ではなく、欧州都市の伝統を取り戻す保守回帰的なヒルマーとザトラーの案であった。部分的には日本の磯崎新氏を始め、世界的に有名な建築家も参加した。磯崎氏の案が取り入れられたのは、欧州都市についてのイメージを現代風に甦らせたからである。

磯崎氏の説明では、19世紀までに発展した欧州都市は、中庭があること、建物の高さが抑えられていること、ファサード(正面の外観)が街の景観(顔)を作っていること、が特徴として挙げられる。20世紀の都市として中庭の中に公共の施設をつくるなど、古い町の構造に新しい要素を取り入れて近代的な風格を醸し出した、新しい形で伝統を復活させていくことを「ネオコン」と彼は呼んでいる。

20年にわたってベルリンの復興開発に携わってきたハンス・シュティマン氏は、「この都市は歴史と時代の進展がうまく融合した形となっている」と述べ、グローバル化された今日、ベルリンのアイデンティティを鮮明にし、世界各地から訪れたいと思わせられる独自の魅力を作り出していきたい、と締めくくった。(みかん)

ベルリン日独センター主催シンポジウム
「壁崩壊後のベルリン ――<ヨーロッパの都市>としての伝統を守る首都への回帰」
2009年10月27日(火) ドイツ文化会館ホール
http://www.jdzb.de/images/stories/documents/j1284_program_jap.pdf

ベルリンの代表的な建築についてまとめてあるサイトを発見↓(神戸大学平山研究室)
http://www.edu.kobe-u.ac.jp/hudev-hiraken/contents/album/modern/Germany.htm

ソニーと、オランダの家電メーカー・フィリップ社との間に、共同開発の歴史があることをご存知でしたか? CD(コンパクトディスク)は1982年にソニーとフィリップスによって市場に導入され、今ではCD-ROMとして、コンピュータの外部記憶装置としても使われています。

70年代後半の音楽業界では、カセットに代わってデジタル記憶のディスクへ転換していく機運が高まっていました。当時、業務用PCMデジタルオーディオ機器で圧倒的シェアを得ていたソニーと、光学式ビデオディスクの規格を提唱したフィリップスが共同でCD技術を創造し、世界のレコードメーカーに働きかけた結果、音楽メディアの歴史的転換を迎えました。(下記URL参照)2社共同で開発したインタフェース規格「S/PDIF」がデジタルオーディオ製品やコンピュータで使用されており、デジタルオーディオ信号を送信するスタンダードの一つになっています。

今のティーン世代にとっては、CDよりもDVDなのかもしれません。かくいう私も、CDは過去の一時期にあったディスクメディア程度の認識で、その開発の歴史をこれまで詳しく知ることもなかったのです。

しかし、近年にも両社で共同開発された技術がありました。Suica、Edy、おサイフケータイに使われている非接触ICカード技術の“近距離無線通信規格(NFC)”。国際標準規格として承認され、今や、パソコンなどの機器、交通機関、オンラインクレジットサービス、各種会員証などに利用が進んでいます。ソニーが「FeliCa」、フィリップスが「Mifare」と商標登録したこの技術は、世界の交通機関で利用されています。(くるみ)

http://www.orsj.or.jp/~archive/pdf/bul/Vol.44_10_547.pdf

東京・上野にある国立西洋美術館で開催されている『古代ローマ帝国の遺産』展に行ってきました。同展は、大きく3つのセクションに分かれていて、順に「帝国の誕生」、「アウグストゥスの帝国とその機構」、「帝国の富」がテーマ。ローマ帝国を築きあげていった偉人たちの彫像や、フレスコ、豪華な宝飾品、インフラが整備されていた水道システムの一部などが各テーマに合わせて展示されています。

今回の展示会で、私が特に面白いと思ったのは、セクション3にあるポンペイの壁画。ナポリ近郊にあった街・ポンペイは、西暦79年に、火山の噴火により、火山灰に埋もれて街自体が消滅してしまいましたが、それまでは、ローマ人の余暇地として栄えていました。

そのポンペイの街中の邸宅から見つかった庭園描写の壁画が展示されています。一部ははがれ落ちていますが、草花の模様ははっきりとわかります。また、展示室の奥にある映写室では、最先端のコンピューター・グラフィックス技術を駆使、前述の壁画が元の家の壁に復元されているようなリアルな映像が映し出されています。壁画の素晴らしさ、そして壁画が置いてある部屋の素晴らしさは、私の想像をはるかに超えていました。

かつてこの壁画があった部屋は、燦々と光が降り注ぐ本物の庭へとつながっており、まるで楽園のような、大変居心地のよさそうな空間です。今より約2000年も前のイタリアの生活の豊かさや芸術性の高さに改めて深く感じ入りました。(パクチー)

参考URL:
『古代ローマ帝国の遺産』HP http://roma2009.jp/index.html
『日本におけるイタリア年2009』HP http://blog.excite.co.jp/italiainjp/
国立西洋美術館HP http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html


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