こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for April 2010

引っ越したいけど踏み切れず、せめて家の中だけでも変えたい!と、スウェーデン発のインテリアショップ「IKEA」に行ってきました。デザイン性と機能性は高く、価格は低くというラインナップは、このご時世、まことにありがたい限りです。

IKEAは世界各国に店舗がありますが、店の大きさや造りは、基本的にどこも同じ。商品のラインナップもIKEAらしさを貫くために、その国向けの特別な商品はつくっていないそうです。

また、新しいお店を出す際には必ず周辺の家々を100軒以上も訪問して、間取りや生活スタイルを調査しています。その結果をもとに、自分たちの家具や雑貨でどんな暮らしが提案できるかを考え、店内のディスプレイに反映。日本の場合、リビング、洋室2部屋、和室の3LDKが主流だったため、私が行った船橋店にはその間取りが再現されていました。北欧らしい洗練されたインテリアで彩られているだけでなく、キャスターが付いたワゴンや壁に取り付ける棚などを使って限られた空間を有効に活用するアイデアが満載でした

日本人が一年間で家具を購入する費用の平均は約6万7000円で、ポーランドとほぼ同じ。トップはドイツで、日本の約5倍。ヨーロッパの人たちは、自分のライフスタイルに合わせてインテリアを変え、快適な住まいづくりを楽しんでいるのです。

国によって住宅事情は違いますが、お店に行けば、自分らしく、より快適な住まいをつくるためのヒントが見つかるかもしれません。私も、春らしい色合いのテーブルクロスとマグカップを買って帰りました。(たいら)

ミュンヘン在住のエリザベート・ポングラッツ(ELISABETH PONGRATZ)女史がつくる人形に出会ったのは17、8年前のこと。20万を超える価格にも驚かされたが、何よりも人形の存在感に圧倒されたのを覚えている。子どもたちが安心して遊べるよう、素材には柔らかい菩提樹を使用。夫が手足のジョイント部分をつくり、娘さんが天然素材の毛糸や木綿を使用して手編みの洋服や繊細な髪の毛をつくるなど、家族の手を借りながら、一つひとつが手づくりで製作されている。

発達心理の先生によれば、子どもが遊ぶ人形は無表情のほうがいい。子どもの気持ちにあわせて、笑顔になったり、泣き顔になったりするからだ。ポングラッツ女史の人形にも表情はないが、今にも動き出しそうなほど魅力にあふれている。

わが家でも娘が失敗をして落ち込んでいるとき、「昔々、○○ちゃんという女のコがいてね」と妻が自分の名前を出しながら、幼い頃の失敗話をしていたことがある。妻の手に操られたポングラッツ人形は表情を泣き顔や困り顔に変え、最後には人形も娘も笑顔になっていた。いつか、娘にも、そうした物語を子どもに話す日がくるのだろう。

人形の値段のことを聞かれたとき、女史は「何世代にもわたってずっと使えるのだから、決して高いとは思わない」と答えたそうだ。
ポングラッツ女史が人形を自ら撮影した写真も素晴らしく、カレンダーとして販売されている。(酒バラ)

ポグラッツ女史の人形を紹介するアトリエ・ニキティキのHP
http://www.nikitiki.co.jp/toymakers/07/index.html

ナポリからフェリーに乗って1時間弱で行くことができるカプリ島は、白い石灰岩が印象的なリゾート地。政治家などの別荘があるほか、ハリウッドのスターなども休暇で訪れたり、“青の洞窟”もあるなどの観光地です。ドルチェ&ガッバーナの香水「ライトブルー」のCM撮影地にもなりました。

人口1万3千人のカプリ島には2つの市があります。フェリーで到着するのは港町カプリ。青の洞窟や別荘が立ち並ぶのは“高い山”という名のアナ・カプリ市。

カプリ島は、アマルフィ海岸で有名なソレント半島と、かつてつながっていたこともあって、7キロしか離れていません。島に1本だけの道をアナ・カプリからカプリに抜けると、青い空と海、海岸線と白い建物、ソレント半島やナポリを一望できます。島の特産物レモンの木が所々に見られるので、黄色い果実の色が映えてきれいです。

「島には猫も多く住んでいるし、私たちも猫が好きだから」と、猫をモチーフにした商品をあつかっているお店もあります。青の洞窟につながる階段上で魚釣りをしていたイタリア人が、釣った魚を猫にあげていました。日向ぼっこをしながら魚を食べていた猫がなんともゆったりした風景です。(くるみ)

10年ほど前から、スペイン製の「カンペール」のシューズを気に入って履いている。最初のカンペールは、スペイン旅行に出かけた知人が買ってきてくれたものだ。当時日本ではあまり販売されておらず、みんなから珍しがられたものだ。それがここ数年で人気が出て、専門店ができ、有名百貨店でも売られるようになった。

僕が「カンペール」に引かれる理由は、いくつかある。まず、履き心地が凄くいいこと。裸足で歩いている感覚に近いというか、大地を踏みしめている感じがする。おそらくラバーソウルに独特の工夫が凝らされているのだろうが、詳しいことは分からない。
そして何より魅力的なのが、そのデザイン性だ。アーシーで素朴なティストでありながら、どこかアバンギャルドな雰囲気を醸し出している。さらに耐久性もある。10年前のシューズも、だいぶよれよれになったけれど未だに現役だ。

カンペールの歴史は、1877年にスペインのマヨルカ島での靴づくりによって始まった。カンペールとは、マヨルカの言葉で「農夫」を意味する。島の人たちが、麻袋や麻ひも、自転車の古タイヤを利用してシューズを作ったのが始まりだという。以来、タイヤ工場やレザー工場からの残り屑を使って靴底にしてきた。そうした環境への取り組みにより、スペインのシューズメーカーとして初めてEUの「エコ・ラベル」の認定を受けている。(ロニ蔵)。

http://www.camper.com/

東京日仏学院で開催中の写真展は、デジタル時代ならではの見せ方と鑑賞の仕方で、新しい。壁にかけられた写真は、10人の写真家のそれぞれ1枚ずつしかなく、彼らのプロフィールが書かれたキャプションがついているのみ。


それぞれの作品を見るのは、会場に並ぶ10台のPCスクリーンからだ。スライドショーが流れ、ヘッドフォンから写真家本人が選曲したバックグランド音楽を聴けば、作品世界に入ることができる。尤も、音楽を入れることで統一するにあたっては、賛否両論あったようだ。

外国人であるフランス人が日本を写すということは、いわゆる紋切り型の写真に見られてしまうのではないか、という点が、日本人写真家と評論家を交えた写真家の討論会でテーマにあがった。彼らの滞在年数も作品テーマの選び方や深め方に関係するのか、ということも論じられた。

どの写真家の作品シリーズも、視点や技巧の面で素晴らしかった。特に気に入ったのは「弁当」シリーズと「ウチマタ」シリーズ。これらのシリーズを見てもわかるように、私自身は、写真家個人のこれまでの人生経験と関心事が、被写体に顕著に表れると思う。日本はその撮影場所に過ぎない。(もう一言加えるとすれば、フランス人の撮る日本は日本人の注目を集めやすいのではないか、ということ。)

INVIT
来日のきっかけについても、もともと日本を専門にしていた写真家がいる一方で、シベリア鉄道で終着後、気づいたら28年も住んでいたとか、もともと興味があったわけではないが仕事や愛する人がいたためとか、まさに十人十色でなかなか興味深かった。(みかん)

10のまなざし、10の日本[フランス人写真家が捉えた日本]
2010年4月8日(木)-5月23日(日) 東京日仏学院
http://www.institut.jp/ja/evenements/9661

和食が世界的なブームとなっているが、「和食にあうワインを日本で作って日本の農業を元気にしたい」という信念でワイン造りをスタートしたのがアーネスト・シンガー氏。


シンガー氏が目をつけたのが山梨県で栽培されていた甲州種という品種。7世紀から存在し、江戸時代には非常に美味なものとして珍重され、将軍家にも捧げられていた。その甲州種で白ワインが作れないかと白ワイン醸造の世界的権威であるボルドー大学のドゥニ・デュブルデュー教授に相談に行くが、答えはNO! 「食用ブドウは多くの糖分を含んでいるが、その糖分がアルコールに変わると、味がまったく残らない。ヨーロッパ原産のヴェニフェラ種(Vitis Vinifera)でないと美味しいワインは造れない」とのこと。シンガー氏はあきらめきれず、甲州種のDNAを調べてもらう。結果、甲州種はヴェニフェラ種と同じDNAを持っていた。


「1300年も前になぜ、ヨーロッパ原産の品種が日本に入ってきたのかわかりません。ただ、ヨーロッパ原産の甲州種は、日本の土壌で育ち、日本の風を受けながら、ブドウを実らせてきたのです。和食にあう画期的な白ワインを造れると確信しました」とシンガー氏。デュブルデュー教授の弟子を日本へ招聘し、2005年、ついに「甲州ワイン」Koshu Cuvée Denis Dubourdieu2004が完成した。

ところがここでまた難問にぶつかる。日本のワインは独自の醸造方法で造られていたため、ヨーロッパではワインと認められず、輸出が禁止されていたのだ。政府と交渉を重ねた結果、フランス基準で製造されていた「甲州ワイン」は初めてワインと認められ、Koshu Cuvée Denis Dubourdieu2006は、EU輸出認定第1号となり、「ガーディアン」や「フィガロ」といった雑誌も日本まで取材に訪れる。世界のワイン消費国フランスからの注文も増え、和食レストランだけではなく、フレンチやイタリアンの店にも置かれている。(酒バラ)

甲州ワインプロジェクト
http://www.koshu.org/index.html

ローマ市北東部の広大な公園の中にあるボルゲーゼ美術館は、名門ボルゲーゼ家出身のシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿(1576-1633)の別宅として建てられ、今日、彼が集めた美術作品のコレクションが展示されています。ローマ教皇庁の最高顧問として絶対的な権力者であり、また17世紀を代表とするパトロンとしてカラヴァッジョなどの才能を見出しました。美術館にはあらゆる資金・ルートを通して集めたルネサンスからバロックまでのコレクションが収集されており、その一部が4月4日まで日本でも公開されていました。

ルネッサンスを象徴するポップで色鮮やかな作品は、ボッティチェリの「聖母子、洗礼者ヨハネと天使」。柔らかくて魅力的な表情が印象的だった「レダ」とブレシャニーノ「ヴィーナスとふたりのキューピッド」。ほかにもアメリカ大陸発見やキリストと地動説を描いた作品など、いずれも彩り豊かでユニークな構図が目を引きます。

カラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」、バリステッロの「ゴリアテの首を持つダヴィデ」は、光による明るさを意識した仕上がりが見事。

また、江戸時代初期に仙台藩主伊達正宗がイスパニアとの通商を目的に派遣した支倉常長がローマ教皇に謁見した後にボルゲーゼ家で歓待を受けた際の肖像画が残されています。白いシルク地に草花などをモチーフにした金銀の刺繍が施された服装・姿から日本の通商の史実に新たな一面を感じました。

ふくよかな表情が印象的なシピオーネ枢機卿の胸像。ボルゲーゼ美術館そのものが芸術作品のように佇んでいます。(くるみ)


自由で活発な発言を歓迎します。

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