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体力との挑戦、シャモニーのエギーユ・デュ・ミディへの“旅” Chamonix-Mont-Blanc

Posted on: 2010/04/09

その昔、仕事で山形市に暮らしていたときに、いきつけのスナックの名が「シャモニー」だった。若輩の私はその意味がよく理解できなかったので、マスターに聞くと、「あなたはスキーをしますか」と逆に質問された。後で知ったことだが、スキーの指導員資格を持つマスターにとって、シャモニーはあこがれのスキー場であったのだ。

 フランスのスイス国境に位置するシャモニーに実際に行ったのは、そのスナックに通っていたころから20年くらい経った夏の盛りだ。ジュネーブから数時間で到着した街は、あのマスターがあこがれた気持ちにたがわぬ、すばらしい高原のリゾート地で、訪問客はバカンス気分に満ち溢れていた。

 スキーシーズンでないときのシャモニーの“売り”は、標高3842メートルのエギーユ・デュ・ミディというアルプスの峰を目指すロープウエーの旅。街の真ん中にある標高1037メートルの乗り場から、まず2800メートルの中間地点プラン・デュ・レギュへ。最初は眼下にシャモニーのしゃれた街並みが見えていたかと思ったら、あっという間にその景色がかすんで、ガスの中に入っていく。

 ここで、ゴンドラを乗り換え、さらに高度を上げると、雲海を突きぬけ、青空の中に3000-4000メートル級のアルプスの山々が見えてきた。エギーユ・デュ・ミディの展望台では冷たい強風にさらされたが、眼前に迫るモンブランの山容にはただただ息を呑むしかなかった。

ただ、この景色の酔いは短時間で終わった。同行者の耳がロープウエーの急激な高度上げに耐え切れず、デフ状態になってしまったからだ。私自身も耳に違和感を覚えていた。一般的に、3000メートルの高低差を短時間に行き来するのは想像以上に過酷なことなのだろう。

スナックのマスターは、「シャモニーはあこがれの地で、行ったことはない」と聞いていたので、その魅力をいつか伝えたいと思っているが、その機会はない。(日暮らし)

http://www.geocities.jp/tabinosyasoukara/chamonix1.html

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