こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for April 16th, 2010

東京日仏学院で開催中の写真展は、デジタル時代ならではの見せ方と鑑賞の仕方で、新しい。壁にかけられた写真は、10人の写真家のそれぞれ1枚ずつしかなく、彼らのプロフィールが書かれたキャプションがついているのみ。


それぞれの作品を見るのは、会場に並ぶ10台のPCスクリーンからだ。スライドショーが流れ、ヘッドフォンから写真家本人が選曲したバックグランド音楽を聴けば、作品世界に入ることができる。尤も、音楽を入れることで統一するにあたっては、賛否両論あったようだ。

外国人であるフランス人が日本を写すということは、いわゆる紋切り型の写真に見られてしまうのではないか、という点が、日本人写真家と評論家を交えた写真家の討論会でテーマにあがった。彼らの滞在年数も作品テーマの選び方や深め方に関係するのか、ということも論じられた。

どの写真家の作品シリーズも、視点や技巧の面で素晴らしかった。特に気に入ったのは「弁当」シリーズと「ウチマタ」シリーズ。これらのシリーズを見てもわかるように、私自身は、写真家個人のこれまでの人生経験と関心事が、被写体に顕著に表れると思う。日本はその撮影場所に過ぎない。(もう一言加えるとすれば、フランス人の撮る日本は日本人の注目を集めやすいのではないか、ということ。)

INVIT
来日のきっかけについても、もともと日本を専門にしていた写真家がいる一方で、シベリア鉄道で終着後、気づいたら28年も住んでいたとか、もともと興味があったわけではないが仕事や愛する人がいたためとか、まさに十人十色でなかなか興味深かった。(みかん)

10のまなざし、10の日本[フランス人写真家が捉えた日本]
2010年4月8日(木)-5月23日(日) 東京日仏学院
http://www.institut.jp/ja/evenements/9661

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和食が世界的なブームとなっているが、「和食にあうワインを日本で作って日本の農業を元気にしたい」という信念でワイン造りをスタートしたのがアーネスト・シンガー氏。


シンガー氏が目をつけたのが山梨県で栽培されていた甲州種という品種。7世紀から存在し、江戸時代には非常に美味なものとして珍重され、将軍家にも捧げられていた。その甲州種で白ワインが作れないかと白ワイン醸造の世界的権威であるボルドー大学のドゥニ・デュブルデュー教授に相談に行くが、答えはNO! 「食用ブドウは多くの糖分を含んでいるが、その糖分がアルコールに変わると、味がまったく残らない。ヨーロッパ原産のヴェニフェラ種(Vitis Vinifera)でないと美味しいワインは造れない」とのこと。シンガー氏はあきらめきれず、甲州種のDNAを調べてもらう。結果、甲州種はヴェニフェラ種と同じDNAを持っていた。


「1300年も前になぜ、ヨーロッパ原産の品種が日本に入ってきたのかわかりません。ただ、ヨーロッパ原産の甲州種は、日本の土壌で育ち、日本の風を受けながら、ブドウを実らせてきたのです。和食にあう画期的な白ワインを造れると確信しました」とシンガー氏。デュブルデュー教授の弟子を日本へ招聘し、2005年、ついに「甲州ワイン」Koshu Cuvée Denis Dubourdieu2004が完成した。

ところがここでまた難問にぶつかる。日本のワインは独自の醸造方法で造られていたため、ヨーロッパではワインと認められず、輸出が禁止されていたのだ。政府と交渉を重ねた結果、フランス基準で製造されていた「甲州ワイン」は初めてワインと認められ、Koshu Cuvée Denis Dubourdieu2006は、EU輸出認定第1号となり、「ガーディアン」や「フィガロ」といった雑誌も日本まで取材に訪れる。世界のワイン消費国フランスからの注文も増え、和食レストランだけではなく、フレンチやイタリアンの店にも置かれている。(酒バラ)

甲州ワインプロジェクト
http://www.koshu.org/index.html

ローマ市北東部の広大な公園の中にあるボルゲーゼ美術館は、名門ボルゲーゼ家出身のシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿(1576-1633)の別宅として建てられ、今日、彼が集めた美術作品のコレクションが展示されています。ローマ教皇庁の最高顧問として絶対的な権力者であり、また17世紀を代表とするパトロンとしてカラヴァッジョなどの才能を見出しました。美術館にはあらゆる資金・ルートを通して集めたルネサンスからバロックまでのコレクションが収集されており、その一部が4月4日まで日本でも公開されていました。

ルネッサンスを象徴するポップで色鮮やかな作品は、ボッティチェリの「聖母子、洗礼者ヨハネと天使」。柔らかくて魅力的な表情が印象的だった「レダ」とブレシャニーノ「ヴィーナスとふたりのキューピッド」。ほかにもアメリカ大陸発見やキリストと地動説を描いた作品など、いずれも彩り豊かでユニークな構図が目を引きます。

カラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」、バリステッロの「ゴリアテの首を持つダヴィデ」は、光による明るさを意識した仕上がりが見事。

また、江戸時代初期に仙台藩主伊達正宗がイスパニアとの通商を目的に派遣した支倉常長がローマ教皇に謁見した後にボルゲーゼ家で歓待を受けた際の肖像画が残されています。白いシルク地に草花などをモチーフにした金銀の刺繍が施された服装・姿から日本の通商の史実に新たな一面を感じました。

ふくよかな表情が印象的なシピオーネ枢機卿の胸像。ボルゲーゼ美術館そのものが芸術作品のように佇んでいます。(くるみ)

スペイン料理店の料理長として1991年に初めて来日したジョセップ・バラオナ・ビニェスさんは、それ以来ずっと「本物」のスペイン料理を作り続けてきました。「当時は素晴らしいフレンチやイタリアンのレストランがたくさんありましたが、スペイン料理のお店はほとんどありませんでした。これを変えたいと思いました」とジョセップさん。


10年ほど前に、ピンチョス(小さく切ったパンに少量の食べ物がのせられた軽食)を出すレストランを開きました。「ピンチョスは北部スペインではとてもポピュラーな伝統的料理ですが、日本では当時、だれも知りませんでした」パエリヤを出し、フラメンコショーをやるように周りから言われたそうですが、日本人は「本物」を高く評価するので、本当の料理を提供し続ければ、いつかは人気が出るだろうと信じていたそうです。「実際に、今や多くのレストランが本格的なピンチョスやタパス(小皿料理)を出すようになりました」

美味しい料理は、決して高価なものとは限らない、と言います。「時には、最もシンプルな料理が一番記憶に残ります。海の近くで獲れたてを食べれば、たとえ100円のイワシでも最高においしい。山ならば、キノコを、その場で焼いて食べたら、これ以上美味しいものはない、と感じますね」

今は東京・内幸町で、隠れ家的な創作料理のアトリエ「レ・ステゥディ」のオーナーシェフとして厨房に立っています。一日一組6人限定、一人2万円で事前の予約と打合せが不可欠な「注文の多いレストラン」ですが、政治家、芸能人、文化人などに大人気。昨年2月に東京で開催された世界料理サミットに参加するなど、各種イベントやテレビ・雑誌とのコラボレーションにも積極的に関わり、スペイン・カタルニア料理の魅力を広く伝えています。(マイケル尊王寺)

レ・ステゥディHP
http://www.lestudi.jp/jp/top.html

ジョセプさんのもう一つのお店「モダンカタランスパニッシュビキニ」(ぐるなび)
http://r.gnavi.co.jp/b696203/

「スペイン料理大好き!」個人ウェブサイト(ピンチョスのレシピや、ジョセプさんの著書も紹介されています)
http://homepage3.nifty.com/naranja/pintxos/pi_index.html


自由で活発な発言を歓迎します。

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