こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for June 2010

2010FIFAワールドカップの開催に合わせて、英国エンパイア誌が「史上最高のワールドシネマ100本(100 Best Films of World Cinema)」を発表した。第一位は黒澤明監督の「七人の侍」。そのほか、日本映画では「千と千尋の神隠し」、「東京物語」、「ゴジラ」、「となりのトトロ」、「AKIRA」など12本が選出されていたが、その中にスペインが誇る巨匠ビクトル・エリセの「ミツバチのささやき」が選ばれていて懐かしく思った。

 なぜ、懐かしいのかと言えば、ビクトル・エリセは寡作な作家として知られ、今まで3本の長編映画しか撮影していないからだ。最後の長編は1992年に制作した「マルメルの陽光」。その後、「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」というオムニバス映画の中で、短編を制作しているが、それも2002年のこと。およそ10年に1本しか撮っていないのだ。

 私が最初に観たのは、「エル・スール」という1982年に制作された作品。当時、渋谷でスペイン映画祭が開催され、その中の1本として上映されていた(当時は「エル・スール〜南へ」という邦題がつけられていた)。

 映画はエスレリャというひとりの少女の成長を綴っていくが、彼女の内面の変化があぶり出すのが父親・アグスティンの深い孤独だ。アグスティンはスペイン内戦の傷跡をまだ抱え込んでおり、あこがれの地・南への想いを断ち切れないでいた。映画は寡黙に、そして美しく、父と娘の日々を映し出していく。

 映画の冒頭、ひとつの部屋が朝日で明るくなり、エストレリャが父親の死を予感するシーンのなんと美しいこと。映画のすべてのシーンが、まるで絵画のような奥深い美で構成されている。日常の中の細部にこそ「物語」は存在する、そのことを思い知らされた映画だった。大学時代の恩師が「だからこそ、制作するのに10年という歳月が必要だったんでしょうね」と語っていたのを思い出す。

 北野武監督の作品が話題となった今年のカンヌ映画祭で、ビクトル・エリセははじめて審査員をつとめ、インタビューの中で、現在制作中の作品について次のように答えている。

「1年前から小作品を絵を描くように撮っています。これがとても楽しいんです。『Mémoire et Rêve』と名づけたドキュメンタリーシリーズです。3章撮りましたが、10章撮れたら上映したいですね。世界中を旅しながら撮っている作品なんです。このカンヌでも何か撮るつもりです」

 彼の新作に出会えるのはいつになるのだろうか。

100 Best Films of World Cinemaの公式サイト
http://www.empireonline.com/features/100-greatest-world-cinema-films/default.asp?film=1

一日中ずっとオフィスの椅子に同じ姿勢で座りっぱなしだと、腰が痛くなるのを感じたり、集中力が欠けてくるのを感じたりすることはありませんか。そんな問題を解消してくれる素晴らしい机を発見しました!スウェーデン生まれで、高さが簡単に調整できるSit & Stand®デスクです。

このデスク、腰が痛くなってきた時や、集中力が欠けてきた時など、自分のリズムに合わせてボタン一つで簡単に机の高低を操作できるのです。

Sit & Stand®デスクは、もともと長時間座って働く人の腰痛を防ぐために、1970年代にスウェーデンの大手通信会社のエリクソンと国営電話会社の現テリアの合併会社により開発されました。でも今では腰痛防止の点だけでなく、より快適なオフィス環境の一ツールとして人気です。

東京にある、このデスクを販売しているショップの店員さんにお話しを伺ったところ、スウェーデンは冬は室内外の温度差が激しく、暖かい室内に入ってすぐに座ると体に負担がかかるため、室内に入った後しばらくは立って仕事をするそうです。そうしたライフスタイルにこのデスクが適しているというわけです。

また、最近では、日本でも自分の席を決めずに毎日違う席で仕事をする方法を導入している企業がありますが、スウェーデンでもプロジェクトごとに席を移動することがよくあります。そんな時、異なる体型の人がいつでも自分に合わせて調整できるのも利点です

Sit & Stand®デスクはスウェーデンではすでに様々な場所で導入されています。エリクソン本社では、全従業員の8000席にこのデスクが導入されていて、スウェーデン国会でもすべての従業員数約1200名分のデスクの導入を決定。他にもシーメンス、キャップジェミニ、ノキアなど多くの企業で使われています。

機能が優れているのもさることながら、デザインも北欧製らしくシンプルでスタイリッシュ。仕事効率もあがるということで、人気なのだそうです。(パクチー)

株式会社スカンジナビアン モダンのHP:
http://www.scandinavianmodern.jp/Default.aspx?ID=35
スカンジナビア政府観光局 スウェーデン旅行情報
http://www.visitscandinavia.or.jp/index.php?node=inf&cmd=view&mareaid=3

4月に始まった学生向けウェブサイト『EUサークル.jp』編集部の担当として、この時代の2つの可能性を実感している。

一つはインターネット時代の可能性。このプロジェクトの手段、ツールにあたる部分。ウェブサイトに載る情報は、接続さえあれば、国を問わず読むことができる。コメントや原稿のやりとりも電子メールで行うので、隣りの席の人でも海を越えた国の人でも変わらない。共通言語があれば、存在する場所を超えて、同じテーマ(この場合はEU)でコミュニケーションできる可能性。

もう一つは日本とヨーロッパの関係や、人々のつながりから生まれるものの可能性。これは中身、コンテンツにあたる部分。日本やEUとの出会いは人それぞれだが、関心分野や日々の生活の中から感じることを通じ、参加者各々が日・EU関係のためにできることを考えている。このネットワークから同士が生まれ、オーバーな言い方かもしれないが、時代が作られていく息吹が感じられる。

普段はもっぱらメールだけのやりとりだが、オフ会は実際に顔を合わせ、話ができる貴重な機会。ご関心ありましたら、覗きに来てください。(みかん)

EUサークル.jp オフ会情報
http://www.eucircle.jp/event/index.html参加ご希望の方は、名前、所属、メールアドレス、電話番号を明記の上、info@eucircle.jpまで

ツイッターでフォローしよう
http://twitter.com/eucircle
駐日EU代表部
http://www.deljpn.ec.europa.eu/

歴史的に見て、女性たちは家庭に納まるだけではなく、社会に進出し、参政権を獲得し、世の中に何らかのムーブメントを起こしてきた。今日でも女性は社会の変革を訴えている。それは、女性の生き方が多様になるにつれて、女性と男性が協力してお互いの能力を活用すれば、世界が直面する問題をよりよく解決し、よりよい社会が実現できると考えられるからだ。働く女性はマイノリティーではないのに、働く女性が仕事と家庭両立の困難さに悩み、それを解決したいという潮流が高まっている。だから、社会が取り組むべき課題であるのは間違いない。

6月12日、東京・千代田区にあるスペイン国営セルバンテス文化センターでは、「女性のエンパワーメント」と題した国際会議が開かれていた。欧州(スペイン、オランダ、ノルウェー、ドイツ)と日本から出席した様々な分野のプロフェッショナル(政策立案、メディア、CEO、学界など14人の識者)がスピーカーとなり、政治経済・個人の観点から現状や課題について討論された。欧州でも日本でも、働く女性のキャリアと人生設計が困難なものであるのは変わりない。スペインが欧州連合理事会議長国に就任したことを記念して催された。スペインでは1970年代に民主主義政治になって、男性の育児休暇取得を規定する法律が制定された。女性がプロフェッショナルに働く大切さを子どももわかるようになってきたという。このようなポジティブな社会変化の背景を考えると、今回の会議開催も一層の意義があるように思える。

議論は長時間に渡った。事例や問題点が提議された中で、いくつか印象に残った切り口があった。

まず、主にビジネスの場で議論される効率性とは何なのか?現代では効率性の追求が課題であり、会議中も何度もこの言葉が登場していた。中でも、“ワイフワークバランスが達成さると(仕事の)効率性も高い”そうである。家庭生活における介護や子どもの世話などは、時間の使い方とコンセプトを念頭に置く必要のある世界共通の悩みなのだ。現代の“効率”主義の中で、家庭生活を位置づけることも、社会全体の“効率性”を回していくには必要なのではないか。

また、議論を続けている中で、建設的だと感じたアイデアがあった。それは、ジェンダーの問題をシステマティックに捉えること。一つはジェンダーを“開発論”として唱えることで、労働力問題、少子高齢化問題などに具体的推進力を持って切り込めるという考えだ。たとえば、世界経済フォーラムの場で、ジェンダー開発を論じる場の提案も出されていた。もう一つは、ジェンダー問題は平等の希求ではなくて“人権”の要求としなければならないということ。

そして、家庭がチームとなれば、生活の中にチャンスを探すこともできるという考え方も提唱されていた。女性にとってのエンパワーメントは、男性にとって“解放”の機会なのだ。男性が子育てや家事に積極的に取り組むと、仕事での能力開発にもつながるし、生活も豊かになるともいう。家庭を起点に、仕事、そして社会全体に良い影響を与えるというものだ。

変化にはリスクもあるし時間もかかる。けれども、女性が自分の価値を認識して、それを生かせる環境づくりを目指した動きが出てきている。女性の生き方の多様性を活かして、より豊かで創造性あふれる世界が実現する未来を願う。(くるみ)

セルバンテス文化センター東京
http://tokio.cervantes.es/jp/default.shtm

http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2009/09/pdf/069-074.pdf

渋谷の美術館で、『ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景 コロー、モネ、シスレーからピカソまで』展が開催されている。展示会名からもわかるように、日本でもよく知られている画家の絵が展示されており、素晴らしい。その他に、ストラスブールを拠点に活動した画家によるアルザス地方の風景が描かれた作品も何点かある。縁があり、ストラスブールに暮らしたことがある私はむしろそれらの風景に見入ってしまった。

アルザスは、フランスの北東部に位置し、ドイツとの国境に南北に細長い形をしている地域。その地理的理由から、独仏抗争で時にはドイツ領になったりフランス領になったりした過去を持つ。ある日本の国語の教科書に、アルフォンス・ドーデ著の『最後の授業』という話が載っている。あの話はアルザスが舞台で、フランス領からドイツ領に変わる前に行われたフランス語での最後の授業のお話だ。

ストラスブールの大聖堂

展示会の絵の中に、ストラスブールの大聖堂とその周辺の様子が描かれた一枚がある。
ストラスブールはアルザス地方の中心都市だが、ライン河からわずか数キロメートル離れたところに位置し、ローマ時代から交通の要所として栄えた歴史ある街だ。市内には、フランスというよりドイツを感じさせる建物が立ち並ぶ。そんな街のシンボルが、高さ142メートルの高さの塔が立つノートルダム大聖堂だ。階段で塔の上まで行くと、内陸側にヴォージュ山脈とドイツ側に黒い森が見渡せる。

展示会の別の絵には、アルザス地方に長く伸びるヴォージュ山脈が描かれていた。
ストラスブールは人口約26万人の文化都市だが、街から車をわずか10分ほど走らせると、見渡す限り青い空とブドウ畑が広がる田園風景となる。この地方は、白ワインの産地としても知られている。ヴォージュ山脈に平行するように、ストラスブールから南に延びる「アルザスワイン街道」と呼ばれる道があり、その街道の途中には、まるでおとぎ話にでてくるようなかわいらしい家が建つ小さな村が点在する。

アルザス地方には、どこを見てもそのまま絵画にできるような美しい風景が広がっている。展示会の絵をみて、ドイツとフランスの国境にある自然豊かな地方のことを思い出した。(パクチー)

Bunkamura HP:
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_10_strasbourg.html

Allaboutアルザスワイン街道
http://allabout.co.jp/travel/travelfrance/closeup/CU20061202A/

ふらんすと平仮名の誌名が洒落ている。フランスでも、仏蘭西でもない。やはりこの雑誌には、なぜか平仮名がよく似合う。

白水社の発行する『ふらんす』は、今年で創刊85年を迎える超老舗雑誌。1925年に『ラ・スムーズ』(種まく人の意味)としてスタートし、1928年より現在の誌名になった。現在の『ふらんす』の誌面は、「フランス語学習(初級〜上級)」と「フランス語圏文化紹介」の二本柱によって構成されている。A5判で全86ページ(*4月号のみ全124ページCD付)。日本で唯一の月刊フランス語学習誌だ。

編集長の丸山有美さん。

2005年に創刊80周年を記念して、『ふらんす 80年の回想』(白水社)が発行されたが、この本を読むと、『ふらんす』の執筆陣の充実ぶりに驚かされる。与謝野晶子に始まり、堀口大學、河盛好蔵、遠藤周作、渋澤龍彦、吉田秀和、生田耕作、津島祐子、辻邦生、鹿島茂、堀江敏幸など、ちょっと名前を挙げただけでも、う~んと唸ってしまう錚々たる顔ぶれだ。中でも、岸田國士が書いた「翻訳について」という文章が面白かった。特にモオパッサンへの言及が秀逸だ。「モオパッサンは、なんでもないやうで、やつてみると、どうにもならない。日本語にすると、味のつけやうがないのである。物にもよるが、下手をすると、俗つぽくなつて讀めないものになりさうだ。あゝいふことを書いてあれだけの文學になるのは、佛蘭西語の力ではないかと思ふ。しかし、それよりもほんたうは佛蘭西の文化の力である。」さすが、岸田國士だ。フランス文化の本質をずばりと言い当てている。

『ラ・スムーズ』の創刊号

編集長の丸山有美(あみ)さんは、「これからも、フランス語圏文化の多様な魅力を伝えていきたい」と言う。「昨年度はBD(バンド・デシネ)を表紙のテーマに据え、毎号選りすぐりの1冊をご紹介しました。BDとは、フランスやベルギーを中心としたヨーロッパのマンガ文化です。小誌の読者は、10代〜90代で男女比は半々。そのため、幅広い層に訴えかける文学性の高い作品を選んだのですが、当初は『若い層に媚びる表紙はやめてほしい』という声もありました。そこで、特集を組み、文学と同じように『物語』を味わうBDの楽しみ方を提案したところ、読者の反応が一気に好意的に変わりました。表紙のテーマは年度ごとに変えています。今年度は『パリ歳時記』シリーズ。季節の風物詩を、表紙写真と記事で取り上げています」

雑誌の廃刊が相次ぐ中、こうした良質な雑誌にはなんとしても頑張ってもらいたいものだ。(ロニ蔵)

https://www.hakusuisha.co.jp/france/

毎年7月、スペインの北西部にあるパンプローナの街で、熱い熱い祭りが行われます。その名は牛追い祭り。正式名称は、サン・フェルミン祭。

パンプローナの守護聖人であるサン・フェルミンの名を冠したこの祭りの期間は、同聖人の日である7月7日から1週間。この祭りの時期には、人口18万のパンプローナの街に、国内外から250万人の観光客が訪れ、大変盛り上がります。

祭りの目玉はなんといっても、エンシエロ(ENCIERRO、牛追い)。多分テレビでその様子を見たことがある人も多いのではないかと思いますが、街中の細い路地を人と牛がものすごい勢いで走り抜けていくという大迫力の行事です。

午前8時、ロケット花火の合図と同時に、アンダルシア各地の牧場から選ばれた勇猛な雄牛が牛の囲い場から放たれ、街の中の坂道や細い道を抜けた先にあるゴールの闘牛場まで猛進します。コースの距離は、848.6メートル。全ての牛が走り終わるまでの平均時間は3分55秒。この間、群衆の大歓声の中、牛の群れとその前後をエンシエロの参加者たちが全力疾走します。人が牛に突き飛ばされたり、踏まれたりしてハプニングが続出しますが、その危険と背中合わせのスリル感がエンシエロの醍醐味です。

祭りでは、エンシエロ以外にコンサート、パレード、花火などが行われますが、地元の人々は、上下白色の衣装に赤いスカーフと腰巻にベレー帽という格好でこのお祭りを楽しみます。今年も祭りの開催日が近づいています。きっと白熱したエンシエロが繰り広げられることでしょう。(パクチー)

個人の方の牛追い祭りについてのHP
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/4724/

スペイン政府観光協会HP
http://vm.spain.info/JP/TourSpain/Reportajes/0/Fiesta%20de%20San%20Fermin?SubSys=Events


自由で活発な発言を歓迎します。

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