こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

EU命 Love for the European Union

Posted on: 2010/06/01

EUIJ早稲田に行ってきた。
EUIJとは、EU Institute in Japanの略称で、日本における欧州連合(EU)研究のための学術拠点だ。日本には、EUIJ早稲田(早稲田大学)の他に、EUIJ関西(神戸大学・関西学院大学・大阪大学)とEUSI東京(一橋大学・津田塾大学・慶應義塾大学)がある。EUIJの主な目的は、EUに関する学術研究を活発にすること。そしてEU諸国との国際交流やEUに関する広報活動を促進し、日本とEUの連携の強化を図ることを目指しているという。

EUIJ早稲田の福田耕治代表とプログラム・マネージャーの田邉藍さん。

EUIJ早稲田の代表で、早稲田大学EU研究所の所長である、福田耕治教授にお目にかかり、話を伺っていて、EU研究にかける情熱というものを強烈に感じた。EU研究の話になると、EUへの愛が迸り、聴いているだけでこちらが熱くなるほどだった。

ドキュメンタリー映画作家の原一男監督が小説家の井上光晴を撮った『全身小説家』という映画があったが、『全身EU研究家』という言葉が思わず思い浮かんでしまった。
先生は地域研究からEU研究に入っていったというよりは、学際的な興味からEU研究にのめり込んでいったそうだ。

「僕が研究を始めた30年ほど前はまだECと呼ばれていた時代で、欧州統合に対する関心はあまり高くなかったですね。研究者もほとんどいない状態で、未開拓の研究分野であったのは確かです。グローバリゼーションという言葉も使われていませんでした。その当時、統合に向けての試行錯誤をヨーロッパ諸国は25年間も続けてきていたのですが、そうしたプロセスがあまり日本には伝わっていなかったと思います。

それから30年近く経ちますが、その間の動きは本当に面白かったですよ。EUを一つの生命体として捉えると、各国が知恵を出し合いながら、統合体として生成していくようなものでした。統合の理念と各国の利益の駆け引きを繰り返しながら、バランスをとりながら制度設計を行っていく。ある意味では壮大な歴史的実験と言ってもいいかもしれません。そうした過程に立ち会えたわけですから、実に学者冥利に尽きますね」

EUの壮大な実験から、福田先生は国家の枠を超えた「国際公益」の重要性に着目し、国際公共政策の必要性を感じ、「国際行政学」という研究ジャンルを切り開いていった。グローバリゼーションの進展に伴い、2国間や多国間レベルでの伝統的な協力関係だけでは解決困難な問題が数多く生まれてきている。海洋資源や地球温暖化など国境を超えた問題に対して、各国の利害関係を調整し、時には妥協も繰り返しながら落とし所を探っていくことが、今後ますます重要になってきている。

EU研究で学んだ知恵を、こうした諸問題の解決に活かしていってもらいたいものだ。
(ロニ蔵)

EUIJ早稲田
www.euij-waseda.jp/

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