こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for August 2010

 25年ほど前、ローカル鉄道に乗ってフランスのアルルを訪れたことがある。季節は夏。プロヴァンスの商業都市はきらめくばかりの陽光で満ちあふれていた。町の中心はフォーラム広場。この一角でひときわ目を引くのが、フィンセント・ファン・ゴッホが描いた「ル・カフェ・ラ・ニュイ」の黄色い壁だ。

 30代前半でパリに出てきたゴッホは印象派の画家たちと交流し、多大な影響を受ける。そして、もうひとつ、彼がパリで影響を受けたのが、ジャポニズムだ。広重や北斎の浮世絵をコレクションし、模写も始めている。印象派とジャポニズム……このふたつの思想への憧憬がゴッホを南仏アルルへと駆り立てる。アルルに着いたゴッホは「この土地は、空気の清澄さと明朗な色彩の効果において日本と同じくらい美しい」「僕はここで、ますます日本の画家のように、小市民として自然の中で生きていくことになるだろう」と記している。南仏アルルはまさにゴッホの中の日本だったのだ。

 ゴッホがアルルに滞在したのは15カ月。すべての色を鮮やかにしてしまうアルルの陽光をキャンバスに描こうと格闘し、200点近くの絵を残したが、同時に美しい太陽はゴッホの精神を蝕んでいった。精神病院で1年ほど静養した後、37歳でその生涯を終えた。
 ゴッホを魅了したアルルの太陽は、25年前も、そして今も、変わらず輝いている。没後120年を迎え、日本各地でゴッホ展が開催。平井堅による新曲「太陽」がテーマ曲になっている。(酒バラ)

ゴッホ展の公式HP
http://www.gogh-ten.jp/tokyo/

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今や世界で人気の日本の漫画ですが、特に欧州で評価の高い日本人の漫画家がいます。谷口ジローさんです。欧州最大の漫画イベント、フランスの「アングレーム国際漫画祭」をはじめ、イタリア、ドイツ、スペインなどの国際漫画祭で数々の賞を受賞しているのです。

「アングレーム国際漫画祭」で最優秀脚本賞などを受賞した『遥かな町へ』が、現在、ベルギーの制作会社によって実写版の映画化が進められています。欧州では今年9月公開予定です。原作の舞台は鳥取県倉吉市ですが、撮影はフランスのナンテュアという田舎町で行われたそうです。原作の翻訳版は欧米各国で出版され、フランスでは10万部を超えているとのこと。

また、フランスから直接依頼を受け、書き下ろしたフランス語の漫画、四季をテーマにした四部作『モン・アネ(私の一年)』を2009年に刊行しました。日本の漫画家が海外からの直接の依頼により、作品を書き下ろすのは珍しいことです。

日常生活を丁寧に描いた谷口さんの作品は、フランスで「漫画の小津安二郎」と言われています。漫画家としてデビューしてから35年以上というベテランの域に達している谷口さんですが、これからも世界での活躍が期待されます。(モコちゃん)

中目黒駅前に新しく建ったアトラスタワーの3階に、「リガ・コレクション」が2010年7月に開店した。オーナーの川島夫妻は、米国にいたご家族を通じてラトビア人との交流があり、日本人にラトビアをもっと知ってもらいたいという思いから、お店を始めるに至った。

リネン、ニットウェア、木製玩具、陶器、ガラス類、そして蜂蜜やチョコレートなどの食品に至るまで、家内工業による手作りの製品が商品の多くを占めている。ニットなど中には1点ものも。店内の家具もラトビアから船便で取り寄せたもので、まるでラトビアの家庭に来たような雰囲気を演出している。

日本ではめったに手に入らないラトビア直送のライ麦パンも扱っているが、こちらは予想以上に早く品切れとなってしまい、次に届くのは2週間後だとか。しかし私は幸運にも最後の一包みを購入でき、独特の香りと酸味ある味わいを満喫できた!

どの商品も素朴でありながらセンスよいデザイン。贈り物に、普段使いの小物に、そしてラトビアの暮らしを知るためにも、覗いてみると楽しい場所だ。(みかん、写真も)

リガ・コレクション
http://www.riga-gbs.com/

8月12日発売『hanako』の中目黒特集でも取り上げられる予定だそう。
http://magazineworld.jp/hanako/976/

ラトビアについて関心を持ったらまずはリガ情報から↓
http://www.rigascope.jp/#/jp/

写真説明:アロマキャンドルやオーガニック化粧品も扱っている。

デンマークのコペンハーゲン地域とスウェーデンのスコーネ地方にまたがる一帯は、国際的競争力ある医療分野の研究機関が集中するクラスターとして“メディコンバレー”と呼ばれている。その分野での研究が盛んなデンマークにおいて、96年にコペンハーゲン・キャパシティ(コペンハーゲン地域の自治体の共同出資による投資誘致機関)とスコーネ地方通商産業局によって命名され、バイオ関連の産業技術育成を担っている。

デンマークは、バイオ分野での出版物や特許も目立っているそうだ。(参照1)この地域には、アストラゼネカ社、ノボルディスク社、ファーマシア社などの大手バイオテクノロジー企業、病院、ルンド大学、コペンハーゲン大学などの大学、サイエンスパークがあり、ベンチャーキャピタルを引きつけ、バイオベンチャーを起業する土壌がある。このような多様性が継続的なイノベーションを保証している。

欧州では、ドイツ、イギリス、フランスもバイオ研究機関が多く、その取り組みには熱心だ。糖尿病、がん、炎症、神経科学を得意とするメディコンバレーも、切磋琢磨してイノベーションを続けている。(くるみ)

1 JETROユーロトレンド2006
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/05001345/05001345_001_BUP_0.pdf

2 JETROユーロトレンド2002
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/05000524/05000524_001_BUP_0.pdf

「森のようちえん」という言葉を聞いたことがありますか。
森の中で幼児教育や保育をする活動のことです。デンマークが発祥で、そのコンセプトが支持され、スカンジナビアやドイツへと広まっていきました。日本にもその活動が紹介され、二年前には森のようちえん全国ネットワークが設立されたり、北海道や長野、山梨、その他の多くの地域にも森のようちえんが広がっています。

森のようちえんが始まったのは1950年代。当時デンマークで幼稚園が不足していた時、ひとりの女性が自分の子どもを毎日森へ連れて行き、遊ばせていたところ、近所の子どもたちも参加するようになり、そのうち幼稚園と認められるようになったのです。

森のようちえんのスタイルは一つに決まっているわけではないですが、基本的には子供たちは朝から昼過ぎ頃まで森の中で過ごします。よほどの悪天候でない限り、雨の日や雪の日でも一年を通して森の中へ入り、本物の自然を体感し、日々新たな発見をします。

日本にある森のようちえんは、デンマークと全く同じではありません。日本の場合、森のようちえんと言っても、森だけでなく、海や川なども含まれている点で日本風にアレンジ(?)されています。また、日本の森のようちえんは、夏休みの間や、週末などに実施されているところもあるようです。でも、子供たちが自然の中で育つという点ではデンマークのコンセプトと同じです。

日本には豊かな自然がありますが、特に都市部に住んでいる子供たちは、残念ながら日常生活の中で自然と触れ合いながら遊ぶ機会はあまり多くないのではないでしょうか。子供たちが小さいうちから自然と触れ合える森のようちえんが、日本でももっと増えるといいですね。(パクチー)

森のようちえん全国ネットワークHP
http://www.morinoyouchien.org/

ドイツの森の幼稚園
http://www.eic.or.jp/library/pickup/pu030522.html
デンマークの森の幼稚園について書いた個人のブログ
http://blog.flighttodenmark.com/?eid=24504

日本では、昨今、若者の本離れや新聞離れが言われていますが、フランスでも同じ現象が生じているそうです。7月26日付の“New York Times”にフランスの子供向け新聞に関する記事が載っていました。フランスでは特に若者の新聞の購読者数が、ドイツやイギリスの半分程度です。フランス政府は、新聞の購読者数の低下に危機感を覚え、“Mon Journal Offert” (My Complimentary Paper)というプログラムを昨年施行しました。18~24歳の若者を対象に、1年間無料で自分の好きな新聞を購読させるという取り組みです。政府が目標とした20万人という読者数には達しましたが、お金を払ってまでも新聞を購読したいという人はほとんどいませんでした。

このような状況下でも、精力的に活動している子供向けの新聞があります。“Mon Quotidien” (My Daily)です。フランソワ・ダフールさんが1995年に立ちあげた、10~14歳向けの新聞です。3年後には5万部発行までこぎつけました。日曜日以外は毎日発行しており、ニュースや写真、漫画、クイズをふんだんに載せています。週に2回読者を招待して、新聞に掲載するネタ選びなどの編集作業にも携わらせています。最近の巻頭写真は、ワールドカップサッカーで話題になったタコのポール君でした。

“Mon Quotidien”には姉妹版もあります。7~10歳向けの“Petit Quotidien” (Little Daily)、14~17歳向けの“L’Actu” (The Headlines)です。評判は良いのですが、それでも、長期購読の読者を増やすという兆候は見えません。毎年、無料で新聞を学校の先生たちに配布し、子供や親へのPRに努めています。“Mon Quotidien”は「新聞」形式にこだわっています。インターネット版は制作しません。親はもうこれ以上、子供がインターネットを使う費用を払わないとダフールさんは考えているからです。(モコちゃん)


自由で活発な発言を歓迎します。

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