こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

ヨーロッパの素敵な美術館 The National Museum of Western Art Brings Western Culture Close to Home

Posted on: 2010/10/12

国立西洋美術館の主任研究員・大屋美那さんにお話をお伺いする機会があった。フランス近代美術を専門にしている大屋さんはこれまで「ロダンとカリエール展」「フランク・ブラングィン展」などの企画展を担当。「ロダンとカリエール展」は本国フランスでも評価され、国立西洋美術館の後、オルセー美術館を巡回した。日本の企画展としては希有なケースである。

 そんな大屋さんに「西洋美術の魅力とは?」と尋ねると、「一口で言うのは難しいですが」と前置きしながら、「あえて言うと多様な価値観です」と答えてくれた。

「フランス、ドイツ、オランダ、スペイン、イタリア……それぞれの文化が多様性を持っており、それが美術作品の中に凝縮されています。一方、私たちは日本人ですから、西洋文化というのは異国のものですが、そうは言っても日本の多くの部分が欧米化されてきていますので、日本と欧米のミックスしたところが皆さんの中にもあると思うのです。美術作品を見ることで、そうした文化を感じ、刺激され、自ら歴史をひも解く、というのは素敵な体験です。美術作品を通じて、自分の中にある多様性を感じたり、自分にはない多様性に触れることができるのです」

 欧州に行くことが多い大屋さんだが、その度に美術が同時代の文化の影響を受けていることをひしひしと感じるという。「私たちの旅行は美術館と本屋さんが中心ですが、それでも欧州に行くと芸術は総合的なものだなと感じます。彫刻が建物の装飾になっている場合もありますし、画家や彫刻家が舞台美術を担当することもあり、美術が美術単独で成り立っているわけではなく、同時代の音楽や演劇や食文化などにとりまかれている。ヨーロッパの町へいくと、町ごとにそうしたことを感じますね」

 では欧州で好きな美術館は? 大屋さんは迷いながら、2つの美術館をあげてくれた。
「オルセー美術館は一度入ってしまうと迷宮入りみたいな感じで、出て来れなくなるぐらい大きくて、大切な場所ですが、同じパリには、作家の息吹が感じられる小さな美術館がいくつもあります。特にsが好きですね。モンパルナスでブールデルがアトリエとして使っていた場所をそのまま美術館にしているのです。現代的に改修されている部分もありますが、中心部分は当時の空気が残っていて、柱の傷もそのままです。
 あと、デンマークのルイジアナ美術館は海に面した庭園や建築が美しく、その中でジャコメッティなどの彫刻を時を忘れて楽しむことができます。私はこうした小さなこじんまりとした美術館が好きです。そういう小さな美術館でも存続することができる文化的環境をうらやましく思います」
 ヨーロッパに行かれた際にはぜひお訪ねください。

国立西洋美術館のHP
http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html

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