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スペイン:地中海の鏡 Symposium on Spanish and Latin American Art History

Posted on: 2010/12/14

11月27日(土)に、東京・市ヶ谷にあるセルバンテス文化センターで、「スペイン:地中海の鏡」というタイトルのシンポジウムが開催されました。

このシンポジウムは、スペイン・ラテンアメリカ美術史研究会の15周年記念シンポジウムで、樺山紘一東京大学名誉教授の基調講演のほか、研究者による報告が行われました。シンポジウムの構想テーマは、「スペイン美術の魅惑はその歴史的、地理的、民族的な環境のゆえに地中海を映し出す“鏡”に喩えられるのではないか」というものでした。

樺山氏は講演で、「スペインは地理的にヨーロッパとアフリカの間に位置し、その文化にイスラムの影響を色濃く残している歴史的“トラウマ”といわれしものを中心に展開されてきた」と指摘されていました。そして多数の文化的集積がスペイン文化の個性を生み出してきたスペインの歴史的努力は、21世紀の文化および民族の多様性を考えたとき、その先駆者になぞらえることができるのではないかという未来志向な見解を述べておられました。

それから、4名の研究者による報告がありました。神奈川大学の鳥居徳敏教授からは、イスラム世界から見てもアルハンブラ宮殿は至宝の建築とされるという結論が、東北芸術工科大学の安發和彰准教授からは、万物の母とされるイシス信仰に源流をさぐる聖山モンセラの黒い聖母研究の紹介が、大阪大学の岡田裕成准教授からは、メキシコのイスミキルパン修道院聖堂身廊壁画にアステカの古代文明が描かれていることに注目し、大航海時代の交通と文化やアイデンティティにつながるエキゾチックとグロテスク芸術についての珍しい研究報告が、東京造形大学の岡村多佳夫教授からは、ピカソ、ミロ、ダリの人生と作品についての報告がありました。

スペインの歴史や、大航海時代における南米との関係まで話は巡り、歴史を遡りながら現代と未来が交錯する世界を見つめるヒントが提供されたような場だったと思います。(くるみ)

http://tokio.cervantes.es/jp/default.shtm

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