こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for February 9th, 2011

ポール・ヘニングセンの「アーティチョーク」

 
温暖で美しい四季に恵まれた気候風土を持つ日本。古来より、時間や季節によって移ろう自然光の変化を楽しんできた。谷崎潤一郎は著書「陰影礼賛」で、まだ、電灯がなかった時代の日本の美を論じ、日本ではむしろ陰翳を認め、それを利用する事で陰翳の中でこそ生える芸術を作り上げたのであり、それこそが日本古来の芸術の特徴だと主張している。照明についても、日本では油やロウソクの外側を和紙で囲むことで光を分散する「行燈(あんどん)」が発達した。障子を通る外からの明かりにしても、紙を通る柔らかな光は日本人の美意識にも大きな影響を与えてきた。

 電灯が普及し、障子も減り、いつしか日本人の生活から、陰影がなくなりつつあるが、柔らかい照明による光と影は、心を落ち着かせてくれるもの。夜の長い北欧には光と影のコントラストが美しい照明器具が数多くある。1874年にデンマークで設立されたルイスポールセン社もそのひとつ。気鋭のデザイナーで建築家でもあったポール・ヘニングセンとの協力関係を築き、素晴らしい照明器具をいくつも世に送り出している。彼の代表作といえるのが1959年に発表された「アーティチョーク」。72枚のシェードがバランスよく配置され、光が当たると、器機自体が美しく照らし出され、周囲をグレア(=不快感や物の見えづらさを生じさせるような「まぶしさ」のこと)のないやさしい光で包み込む。あくまでも良質な光を生むことにこだわったデザイン。部屋の美しさをひきたてることこそ、彼のデザイン・コンセプトだ。(酒バラ)

ルイスポールセン社のHP
http://www.louispoulsen.com/jp.aspx

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