こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

艾未未氏は悲劇のヒーローか Is Ai Weiwei a Tragic Hero?

Posted on: 2011/06/27

  「経済犯罪」容疑で拘束されていた、芸術家で人権活動家の艾未未氏が22日、80日ぶりに釈放された。

  同氏の拘束事件に対する欧米の関心は高く、釈放直後の当人に取材した英BBCなど、欧米の各メディアが釈放を速報。国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナルは「艾氏の保釈は大きな前進だ」とのコメントを発表した。

 拘束後いち早く艾氏の釈放を訴えたEU議会も、艾氏の釈放を受けて、「経済犯罪」を名目に政治的な抑圧を行うのは人権侵害だと中国政府を非難した。まるで艾未未氏が悲劇のヒーローとの扱いだが、当の中国市民の見方は冷めている。

 艾氏は著名な詩人の艾青氏の御曹司。北京五輪のメインスタジアム「鳥の巣」の設計にかかわった芸術家とされるが、中国市民からは、芸術的才能より出自の良さのため名前を連ねているに過ぎないとみられているふしがある。

  なにより今回の身柄拘束の理由とされた「経済犯罪」は2千万元(約308万米ドル)の巨額脱税容疑で、どうやら事実らしいのだ。同氏の個人資産も5千万元(約750万米ドル)と推定され、身分、財産ともに一般の中国市民からは雲の上の人なのである。

 雲の上の人が、人権擁護活動に熱心だったとしても、普通の中国市民にとって何の現実味がなく、ほとんど共感は呼ばないと思う。しかも、脱税した金持ちだとすれば嫌悪感すら呼ぶだろう。だから、中国当局も安心して身柄を拘束できたし、釈放する気にもなれたのだ。

  BBCが速報し、EU議会が中国政府を批判したとしても、中国市民の多くは反感を覚えると思う。艾氏が捕まるのは構わないが、外国人に自分の政府が非難されることの方が不愉快なはずだ。ならば、欧米は艾氏を持ち上げることで、何を実現しようとしているのか。欧米が中国政治に求める理想と、現実の中国社会との間に、大きなギャップがあるように思える。

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