こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for August 2011

フランスといえばパン。一般的なフランスの朝ごはんは、やっぱりフランスパンです。もっともアチラではフランスパンなどとは呼びません。日本でいうフランスパンはバゲット(baguette=棒)といいます。

フランス人の朝食はクロワッサンというイメージが強いかもしれませんが、実はバゲット派が多いのです。何しろクロワッサンは中身がスカスカなくせにバゲット1本と同じか、それ以上の値段(1ユーロ前後)。ちなみに本場のバゲットは日本のフランスパンの1.5倍はあり、中身もぎっしり詰まっています。

さて、そんなバゲットをめぐり、フランスも変わりつつあるなあ、と感じさせる話題を2つほど。いずれもル・フィガロ紙が報じています。

まずはこの夏、パリにバゲットの自動販売機が登場したとのお話。機械には10分間「半焼き」したバゲット120本が冷蔵されており、1ユーロを投入すると加熱がスタート、3分ほど待つとこんがり焼きたて風に仕上がったバゲットが出てくる、という仕掛けだそうです。

しかし、パリならそこら中にパン屋があり、朝6時には焼きたてのパンが食べられるというのに…。たしかに夜8時には店じまい、というパン屋さんがほとんどなので、夜型人間にとっては助かるのかも。

もうひとつは、ファーストフードのマクドナルドが、バゲットをベースにした商品を発売するという話題。まずは9月から、朝メニューでバゲットにバターとジャム、というフランスの朝食定番の「タルティーヌ」を発売するそうです。次いで来年の上半期には、ハンバーガーと同列の新商品を投入。バゲットに何をはさむかはまだわかりません。

フランス人の主食バゲット

ちなみにフランスでマクドナルドというと、好きな人もいれば、「フランスの食文化を破壊する」として目の敵にする人もいる。1999年には「農民同盟」が、南仏のミヨーに建設中だったマクドナルドの店舗を破壊して話題になりました。EUが米国のホルモン肥育牛肉の輸入を禁止したことを受け、米国がフランス産ロックフォールチーズに対する関税で報復したことへの抗議でした。このときリーダーのジョゼ・ボヴェ氏が逮捕され、その後も収監と釈放を繰り返すのですが、そのボヴェ氏もいまは欧州議会の議員です。

おっと話がそれました。調査会社のジラ・コンセイユによると、フランス人のサンドイッチ消費量はハンバーガーの9倍だそうです。そしてサンドイッチの中でもバゲットを使ったものが売り上げの6割を占めるといいます。マクドナルドがバゲットのサンドイッチを売り出すとなれば、パン屋さんの商売にも影響しそう。「マック・バゲット」(勝手に命名)の納入業者は、日本でもおなじみのチェーン店「ポール」の親会社というからなかなかの強敵です。(ル・ジュスティシエ)

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 私が、メーカーで働いていた頃、ある先輩が、世の中にはまだまだディスプレー化できるモノがあると予言していた。ほんの5年前の話であり、世の中にはすでに液晶テレビを始め、さまざまなディスプレー化された製品があふれていた。5年後の今、その言葉を振り返った時、街にはスマートフォンやタブレットPC、さらにはデジタルサイネージ(電子広告)や次世代自動販売機等、想像を絶するスピードで様々なものがディスプレー化されている。先輩の予言の通り世の中が変化している。その中で、今でも液晶型のディスプレーは、プラズマ型や有機EL型を抑え、最も使い勝手が良いとされ、シェアも非常に高い。

 そんな現代社会のキーパーツの液晶は1888年から人類に発見され、120年以上の歴史を持つ古い素材だ。オーストリア人植物学者ライニッツアーとドイツ人結晶物理学者のレーマンによって発見・解明された。その後、研究はドイツ・メルク社が主導するようになり、今では数多くの特許を有している。メルク社が製造する液晶化合物の供給量は、日本のチッソ社と世界市場を二分しているといわれ、メルク社が液晶を造らなくなると世界からディスプレーが消えてしまう可能性があるという。

 そんな世界を動かしているメルク社の液晶だが、1930年代初めから1960年代後半の約30年研究が休眠してしまう。数多くの液晶のための学会、発表会、討論会で、工業用用途を模索したが使い道が見いだせなかったためである。ところが、再スタートのきっかけは、アメリカの電機会社の研究グループが行った液晶に関する様々な提案だった。例えば、サーモグラフィー、非破壊検査、診断薬等、特に液晶型ディスプレーの基礎となるものに、メルク社は素早く反応した。時代の波に乗ることができ、液晶事業は『往年の研究』から『先端的な成長事業分野』へ大転換を遂げた。
 今では、この分野において、世界にとってメルク社は無くてはならない存在となっている。
(ばんどうたろう)

【リンク先】
・ウィキペディア内、液晶について
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%B2%E6%99%B6

・ドイツ・メルク社のホームページ
http://www.merckgroup.com/en/index.html

節電の夏、今までの電気に依存した生活を反省しながらも、思い切り涼めないことにやはりストレスを感じてしまいませんか?
そんなストレスを解消するために、体を冷やす作用があるといわれている“糖分”を含んだ甘いスイーツに涼を求めて、お薦めスペシャルスイーツを選んでみました。

「マラサダ」

まず朝は、ポルトガル生まれハワイ育ちの「マラサダ」。中がふんわりとモチモチの揚げパン風ドーナツです。常夏の島のスイーツなので暑い季節にも合って、冷たい飲みもの特に冷やしたアイスコーヒーとの相性はぴったりです。

「ショコラ          ネスパ?!」

お昼には、フランスの巨匠のエスプリを受け継いだ本格ショコラティエ“パレ ド オール”のとても不思議なドリンク「ショコラ ネスパ?!」。涼しげな透明感のあるソーダですが、味はまさにショコラそのもの?!見た目と味の違いに美味しい驚きを感じるひんやりドリンクです。 

「チョコレート     バーガーパフェ」

暑さの厳しい時間帯のおやつには、冷たいパフェがお薦めです。デンマーク王室シェフチームの一人モーテン・ヘイバーグ氏が手がけた“デザートサーカス”の「チョコレートバーガーパフェ」は、気軽に食べられるカップパフェですが、味は本格派!ソフトクリーム、チョコレートムース、フルーツソースなどが一体となってバランスの良い美味しさです。トッピングされたチョコレートバーガーも新食感で美味しいアクセントになっています。

「ドン・ペリニヨン    のかき氷」

夕涼みスイーツには、赤坂“コート・ド・ルージュ”の話題のデザート「“ドン・ペリニヨン”のかき氷」です。偉大なるシャンパンとハーブシロップ(ハーブコーディアル)の清涼感が口の中に広がり、大人だけの贅沢な涼しさを楽しめます。自分への涼しいプレゼントになるかき氷です。 

 電気に頼ることなく暑さをしのぐのに、ビアガーデンのキーンと冷えたビールもいいものですが、時には、甘いスイーツでエネルギー補給して節電のストレスを吹き飛ばし、心身ともに元気に夏を過ごしましょう。         (ぱんジェンヌ)

 中国中西部の内陸都市の重慶は、内陸部の多くがそうであるように、北京、上海、広州など沿海部の大都市ほどには、経済発展の果実を受けられないできた。中国の経済発展をけん引してきたのは加工貿易だが、重慶は長江沿いに位置するものの、海港から遠く輸送コストがかさむため、投資先として外国企業などから敬遠されてきたためだ。

 ところが重慶経済にも明るい未来が見えてきた。ノート型パソコンなど高付加価値品を生産する企業の相次ぐ進出と、鉄道を使った欧州との貿易が、地元経済を押し上げる可能性が出てきたためだ。

 重慶市政府は、付加価値の高いノート型パソコンに注目し、物流コストへの補助などの好条件を提示して、米ヒューレット・パッカード(HP)社の工場誘致に成功。また、台湾の部品メーカー多数も誘致して、部品から完成品まで一貫生産できるような産業集積を成し遂げた。

 さらに内陸であることの地の利を逆に活かし、鉄道による対欧輸出に着目、鉄道用のコンテナヤードなどインフラ整備のほか、輸出の際の通関と検疫を重慶1カ所で完了できるよう法的な体制も整えた。

 中国の鉄道専門紙『人民鉄道報』によると、今年7月末、重慶市の鉄道コンテナターミナルで電子製品を詰め込んだコンテナ41個を載せた貨物列車がドイツ・デュースブルグに向け出発した。途中、カザフスタン、ロシア、ポーランドを経由する。今年1月もドイツ行きの貨物列車が運転されたが、メーカーのチャーター便で、定期列車はこれが初めてだ。 

 現在の対欧貿易の大部分は、沿岸部の天津などを経由する海運で、沿海部の港からドイツのハンブルク港へは約38日を要する。しかし、鉄道だと半分で済むため、今後は鉄道利用による輸出が増加すると見られる。海のない重慶市が、欧州向け貨物の一大中継拠点になる可能性が出てきた。(しおせんべい)

2011年のツール・ド・フランスが7月に閉幕し、オーストラリアのカデル・エヴァンスが豪州勢として初めて総合優勝した。ほぼ年中開催されている自転車レースだが、通常見なくても、ツール・ド・フランスだけは見る、という特別なファンは少なくない。最近は、自転車やトライアスロンを趣味にしている人も増えてきているようで、健康的な趣味だなと感じたりする。しかし、自転車好き、または自転車レース好きな人にとって、レースの楽しみは、競技用の高価な自転車や、自転車のパーツを見ることだったりするようなのである。

自転車パーツでは、“自転車界のインテル”と呼ばれるシマノに見られるように、日本の企業は世界最大規模のサプライヤーだ。ツール・ド・フランスに出場するような強豪チームにも使用されるスペインのピナレロに、東レのカーボンが独占供給されていたりする。

自転車競技が盛んな欧州勢として、たとえばフランスのTIME社は、カーボンフレームの自社生産している世界でも数少ないメーカー。その性能は高く評価されている。足の裏とペダルを固定するビンディング・ペダルでも有名だ。

夏休みに自転車をチェックしながら、2011年、次の自転車レースである、ブエルタ・ア・エスパーニャに注目してみてはいかがだろうか(スポーツ専門放送局J SPORTSで放映予定)。8月20日から9月11日にかけて、スペイン3300キロを疾走するレースだ。(くるみ)

ブエルタ・ア・エスパーニャ生中継番組情報
http://www.jsports.co.jp/cycle/

ロンドンで6日夜に発生し、バーミンガムやリバプール、マンチェスターにまで拡大した若者の暴動。フランス人なら誰しも、全国の都市郊外に暴力が吹き荒れた2005年11月を思い出さずにはいられない。

このときも、発端は警官に追われた移民家庭出身の若者が死亡する事件だった。暴動はパリ郊外ではじまり、やがて地方都市の郊外へと飛び火。おもに路上に駐車した自動車が放火のターゲットにされ、9000台以上が燃やされた。沈静化するまでにほぼ3週間を要したが、警察が「平常通り」と宣言した夜に放火された車の数は98台だった。つまり、一晩に百台くらいの自動車に火がつけられるのは「日常」だったのだ。 

 当時は、海外のメディアがこぞってフランスの都市郊外の「ゲットー化」を指摘した。お隣のイギリスも同様で、そのときはフランスと比較して、自国の移民統合政策が成功していることを暗に誇るような書き方もあった。

古くからイギリスに対抗心を抱くフランスだけに、今回はメディアもここぞとばかりに反撃するのだろうかと思い、ル・モンド紙の社説を見てみた。

同紙は、暴力の急激な連鎖反応という「見かけは似ている」が、背景は「まったく同じとは言えない」と指摘する。フランスでは郊外のもっとも荒廃が進んだ地区で若者が暴発したのに対し、今回のイギリスの場合は、多様な民族、社会階層の住民が混在する地区だった。貧困層と富裕層が共生≪しているかのように見えた≫地区で、格差という現実が「残酷なまでに白日の下にさらされた」のが今回の事件だったというわけだ。

もちろん2つの暴動には、共通の根がある。どちらも「社会の落ちこぼれ」の反逆であり、その≪社会≫とは、もはや彼らに居場所も未来も与えることができなくなっている。家庭、学校、社会から見放された彼らに、「失うものなど何もない」のだ。

そしてル・モンドは、2つの国の政府がとった対応も同様に場当たり的、と嘆く。政治家たちは「法と秩序を守る」ことばかりを優先した。少なくともそのようなレトリックを用いた。「これは単に若者の非行問題のエスカレートである」と片付け、治安の強化に邁進するならば、問題の根を取り除いたことにはならない。暴動から6年近くを経て、いまなお状況に大きな改善が見られないフランスならではの指摘と言えるだろう。
(ル・ジュスティシエ)

〔CC : A.J.〕 2005年11月2日深夜から3日未明にかけて放火された自動車(パリ郊外セーヴル市)

 

【参考記事】
Le Monde, « Tottenham-Clichy, les révoltés du “no future” »

 ルーブル美術館の最近の人気絵画は、ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Ältere:1472―1553)作の「三美神」だ。広いルーブル美術館の中を、歩き回ってやっとたどり着いた先に、クラナッハの数点の絵画が展示されていたが、「三美神」に出会って、これだと感動した。一般に公開されるのは今回が初めて。 

 ルーブル美術館が16世紀のドイツの画家クラナッハの作品購入のため、一般からの寄付を募ったのは昨年11月。3人の裸婦を描いた「三美神」は24㎝×37㎝の思ったよりも小さな作品。しかし、寄付のキャンペーンがメディアで報道されると、多くの人が関心を寄せ、7千人から120万ユーロが集まったという。今年3月に特別展示され大好評を博したが、7月に訪れた時にはドイツ絵画展示の中で、静かに輝いていた。もともと、この絵画は、親しい友人のために描かれた作品で、昨年まで個人コレクターに所蔵されていただけにひっそりと少し目立たない場所の展示の方が似合うような気がした。 

 聞くところによると、ルーブル美術館が一般から寄付を募って有名絵画を購入したのはジョルジュ・ド・ラ・トゥールの作品以来だったそうだ。(丸の内太郎、写真も)

 

                 


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