こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

液晶のはなし Liquid Crystal

Posted on: 2011/08/30

 私が、メーカーで働いていた頃、ある先輩が、世の中にはまだまだディスプレー化できるモノがあると予言していた。ほんの5年前の話であり、世の中にはすでに液晶テレビを始め、さまざまなディスプレー化された製品があふれていた。5年後の今、その言葉を振り返った時、街にはスマートフォンやタブレットPC、さらにはデジタルサイネージ(電子広告)や次世代自動販売機等、想像を絶するスピードで様々なものがディスプレー化されている。先輩の予言の通り世の中が変化している。その中で、今でも液晶型のディスプレーは、プラズマ型や有機EL型を抑え、最も使い勝手が良いとされ、シェアも非常に高い。

 そんな現代社会のキーパーツの液晶は1888年から人類に発見され、120年以上の歴史を持つ古い素材だ。オーストリア人植物学者ライニッツアーとドイツ人結晶物理学者のレーマンによって発見・解明された。その後、研究はドイツ・メルク社が主導するようになり、今では数多くの特許を有している。メルク社が製造する液晶化合物の供給量は、日本のチッソ社と世界市場を二分しているといわれ、メルク社が液晶を造らなくなると世界からディスプレーが消えてしまう可能性があるという。

 そんな世界を動かしているメルク社の液晶だが、1930年代初めから1960年代後半の約30年研究が休眠してしまう。数多くの液晶のための学会、発表会、討論会で、工業用用途を模索したが使い道が見いだせなかったためである。ところが、再スタートのきっかけは、アメリカの電機会社の研究グループが行った液晶に関する様々な提案だった。例えば、サーモグラフィー、非破壊検査、診断薬等、特に液晶型ディスプレーの基礎となるものに、メルク社は素早く反応した。時代の波に乗ることができ、液晶事業は『往年の研究』から『先端的な成長事業分野』へ大転換を遂げた。
 今では、この分野において、世界にとってメルク社は無くてはならない存在となっている。
(ばんどうたろう)

【リンク先】
・ウィキペディア内、液晶について
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%B2%E6%99%B6

・ドイツ・メルク社のホームページ
http://www.merckgroup.com/en/index.html

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