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Archive for the ‘Czech Republic’ Category

おそらく今年のナンバーワン写真展になるはずだ。
こんなに迫力ある写真展は、ここ何年間か記憶にない。
5月1日から7月18日まで、東京都写真美術館で開催されていた「ジョセフ・クーデルカ プラハ1968」展のことだ。

この写真展は、1968年8月のソ連のプラハ侵攻時における最初の一週間を捉えたもの。ソ連軍の暴力に対して、いかに勇猛果敢にプラハ市民が立ち向かったのか―それを物語る数々の写真に圧倒されない者はいないだろう。とにかく凄い。よくもこんな写真が撮れたものだ。撮影者であるクーデルカ(1938−)は、あたかも空気のように自分を消し去って、プラハの春の圧殺の現場に立ち会っている。

クーデルカは僕の大好きな写真家の一人だが、ロバート・キャパ賞受賞の彼の最高傑作を東京で見ることが出来るとは思ってもいなかった。この画期的なフォト・ドキュメントは、二つの勇気を教えてくれる。一つはソ連の暴虐に立ち向かうプラハ市民たちの勇気。そしてもう一つは、こうした歴史的な瞬間を必死に記録しようというクーデルカの勇気だ。

 この写真展を眺めながら思ったのは、原発事故という目に見えない暴力に立ち向かうことの勇気というのはどんな形になるのだろうかということだ。チェコスロバキア(現在のチェコ)の生んだ偉大な写真家クーデルカ(現在はフランス国籍)なら、現在の日本をどんな風に捉えるのだろうか。(ロニ蔵)

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今年は、チェコからソ連軍が撤退してからちょうど20年。これを記念して、全身をピンク色に塗装された1台の戦車が20年ぶりに首都プラハに入った。

 1991年4月のある日、奇抜な作風で知られるチェコの芸術家ダビッド・セルニ―(David Černý)は、国の文化遺産に指定されプラハ・スミーホフ(Smíchov)の野外に展示されていた戦車を突然、仲間と共に全身ピンク色に塗りたくった(無許可で行ったためセルニー氏は起訴)。同年6月、この戦車は、文化遺産登録を抹消された上でチェコ中央部レシャニ(Lešany)の軍事技術博物館で展示されることになった。

今回、ソ連軍撤退20周年を祝うために、レシャニからプラハに「再入城」することになった。ピンクの戦車は、軍事技術博物館からスミーホフまでトラックで運搬された後、特製いかだに載せられ、現在は展示用にモルダウ川に浮かべられている(7月1日まで展示)。

7月1日は、20年前にワルシャワ条約機構(ソ連の盟主とした旧東欧の軍事同盟)が正式に解消した日だ。この日に先立つ1週間、Week of Freedomフェスティバルが開かれる。ソ連軍の撤退とワルシャワ条約機構解消を祝うこのフェスティバルでは、ワルシャワ条約機構をテーマとする国際シンポジウムが開催されるほか、歴史資料の展示会や記念コンサートなどが行われる。また、在任中(1981~1989年)に対ソ強硬路線を採ったロナルド・レーガン元米大統領(2004年に93歳で死去)の生誕100年も祝われるという。

ベルリンの壁の崩壊(1989年)20周年や今回の駐チェコ・ソ連軍撤退20周年など、東西冷戦を回顧する歴史イベントがここ数年続いているのを感じる。それにしても〝つや消しピンク〝戦車の勇姿(末尾のリンク記事をチェックして下さい!)には、プラモデル世代として強烈に惹かれるものがある。(じょぎんぐまん)

・ピンクの戦車に関するCzech News Agency記事(チェコ語オリジナル版)
http://www.ceskenoviny.cz/news/zpravy/pink-tank-returns-to-prague-floating-on-river/653761?id=653396

・同記事の英語版
http://www.ceskenoviny.cz/news/zpravy/pink-tank-returns-to-prague-floating-on-river/653761


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