こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

Archive for the ‘Environment’ Category

国連気候変動枠組条約締約国会議(COP17)が11月下旬から南アフリカで開催される。2年前の2009年はデンマークで開催され、京都議定書後の合意に向けた討議で注目されたが、このCOP15と時期を合わせ、コペンハーゲン郊外のルイジアナ現代美術館で、「将来に向けたグリーン建築」と題して展覧会が開催されていた。持続可能な発展のためのユニークなアイデアが都市、気候、エネルギー代謝といった視点から紹介された。

この中に、フランスで活躍する建築家フィリップ・ラーム氏の手掛けた「大気中の家」という実験がある。これは、家の中を平面ではなく、気象情報のように高低ある大気圏で捉えて設計を考えたもの。温かい空気が天井まで上昇し、冷たい空気が足下に下がるのであれば、温かい温度が必要な部屋(たとえば浴室)を高めの位置に、低い温度でもよい部屋(台所など)を低い位置に置けばよい。家の中で大気を区切らない作りにすれば、室温調節は少なくて済むのだ。

2011年9月26日から東京で世界建築会議(UIA2011)が開かれた。この公開プログラムの中でラーム氏自らこの考え方を説明し、参加した建築家を始め、学生ほか一般聴衆の注目を集めていたので、改めてここで紹介したい。 (みかん)

9月30日に、経済広報センターと日独センターの共催でシンポジウム「日本再建~変貌する国際関係への視点も含めて~」が開催された。ロルフ・ヘンペルマン・ドイツ連邦議会議員、植田隆子・国際基督教大学教授による基調講演のほか、知日派のドイツ人ジャーナリストによるプレゼンやディスカッションで、日本の何が語られるのかというのが私の関心ごとだった。

エネルギー・経済政策専門のヘンペルマン議員からは、東日本大震災後の今、政府の素早い行動が必要との意見が出され、問題解決が早ければ早いほど、国際社会での評価が上がる点が強調された。また、復興のためには「連帯感」がキーとなる話がなされた。東西ドイツ統一にあたっては「連帯税」が導入され、東ドイツで使うお金を国民から回収してきた。ドイツはまた積極的にEU設立に関わってきた。戦後ドイツは国際市場やEUの枠組みによって復興が前進してきたため、ここでも「連帯」がキーワードだった。

東日本大震災を受けて、脱原発の路線をとったドイツは、2010年、15年、20年という5年ごとの区切りにおいて、どのくらい再生可能エネルギーに代替できるのかという課題が待っているという。

ジャーナリストの方々からは、今の日本における議論の必要性が強調された。ドイツにおける「環境問題」は、エネルギー業界における独占市場と政府の力関係のことまでを含んで民主主義に対する問いかけでもあるという。日本においても、一人ひとりが現状の問題点について考え、社会とコミュニケーションを図っていくこと、またメディアも議論のたたき台になる話題を提起していくべきだと指摘された。市民社会の代替機能を果たし得るソーシャルメディアによって伝統的なメディアにはチャンスとリスクが共存しているが、はたして未来はどのようになっていくのだろうか。(くるみ)

【リンク】
日独センター
http://www.jdzb.de/

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  • Comments Off on デンマークの環境エネルギー促進と国民性の意外な関係!? Denmark’s Eco-friendly Energy Initiatives and the Danish Character

高台からバルト海を望む(撮影:9月、デンマークにて)

9月に初の北欧旅行でデンマークを訪れた。北欧というと、「社会福祉」「環境」「教育」「デザイン」といったあらゆる面で、どの先進国よりも発展しているイメージがあった。だから、北欧には憧れがあったし、この旅を通して実際にどういう印象を受けるのだろうと想像するのも楽しみであった。

そして、飛行機がデンマークのコペンハーゲン空港に降り立つ瞬間からその期待が現実となった。機内から見えたのは、朝焼けのバルト海に連なる風力タービン。陸地に立つものばかりを想像していたが、なんと水面に浮かんでいるではないか!驚きと感動とが混ざり合ってとても高揚した。海と空が鮮やかな青一色だったのも、深く私の記憶に刻まれている。その風景を目の当たりにして、すぐにでも飛行機から飛び降りて清々しい空気を吸いたい衝動に駆られた。

デンマークが「環境エネルギー先進国」となった背景には、その歴史と国民性に深く関係がある。2007年現在、風力発電の全電力消費に占める割合は、約20%(ちなみに日本は約0.1%)であるが、40年ほど前までは、エネルギー自給率自体、たったの1.8%であった。いまでは156%(2005年時点)と飛躍したが、それには、第一次オイルショックの教訓があるという。それまで、自国エネルギーのほぼ100%を中東の石油に依存していたが、危機的状況を察したデンマーク国民自らが立ち上がり、中央政府や行政関係者らとともにエネルギー自給政策を推進していったのだそうだ。
今回の旅では、そんなデンマーク人の国民性が垣間見える瞬間が多々あった。それについてはまた別の機会に紹介できたらと思う。(さくら)

2010年は、国連が定めた国際生物多様性年。10月に国際会議(COP10)が名古屋で開かれることもあり、国内外の各メディアでこのテーマが盛り上がりを見せている。9月上旬には、日・EU環境ハイレベル協議が開催されるなど、COP10に向けた準備も進んでいる。

生物多様性といっても、都会に住んでいると個人レベルではいまいちピンとこない。いるのは人間とペットぐらいだからだ。夏休みを利用して、自然の中にでかけたり、動物園や水族館に足を運んだりしてみよう。私たちの住む地球には、こんなにも多くの生物が生息しているのかと驚かされる。

そして、それぞれの生態が他の生物の生態に影響を与えあっている。私たちは、人類が他の生物に与えている影響、そして生物多様性が失われることによる人類への影響についてどれだけ理解しているのだろうか。

数々の関連キャンペーンを通じて、もっと自分の身の回り以外のところにも注意を向けてみたい。そして個人で、地域で、国レベルで、国際社会全体でできることについて考える機会としたい。(みかん)

カール・ファルケンベルク欧州委員会環境総局の来日と関連セミナーのお知らせ
http://www.deljpn.ec.europa.eu/modules/media/news/2010/100901c.html

欧州委員会の環境総局によるキャンペーン・ビデオ
http://ec.europa.eu/environment/biodiversity/campaign/index_en.htm

欧州の絶滅の危機に瀕している種のリスト
http://ec.europa.eu/environment/nature/conservation/species/redlist/

国連生物多様性年ウェブサイト
http://www.cbd.int/2010/welcome/

日本では残暑が続いていますが、この時期、フィンランドでは、長い夜が続く夏が終わりに近づき、すでにオーロラが見える時期が始まっています。

神秘的な美しさを持つオーロラに出会えるのは、晴れの夜。基本的には、星が肉眼で見えるくらい晴れたら、オーロラに遭遇できるそう。とはいってもいつでも見られるわけではありません。なぜなら夜晴れる日はそう多くはなく、1週間のうち平均2日。オーロラがいつ出現するかを予想するのはなかなか難しいのですが、こればかりは自然のことなのでどうすることもできません。オーロラに出会うために旅行者ができることは、可能な限り滞在日数を長くすることかもしれません。

フィンランドでオーロラが見られる街としては、ルオスト、ピュハ、サーリセルカ、イナリ、レヴィ、ユッラス、ムオニオ、ケミ、クーサモなどが挙げられます。これらのオーロラリゾートでは、夜のオーロラ観察以外に、昼間は様々なスノーアクティビティーが楽しめます。例えば、パラセーリング、犬ぞり、トナカイぞりなど、日本ではなかなか体験できないような北欧ならではの遊びを体験することができます。

オーロラが見られる時期は長く、9月頃から翌年3月頃までです。日本から一番近いヨーロッパ、フィンランドでオーロラに出会う旅にでてみてはいかがでしょうか。(パクチー)

欧州で最古の美術館、パリのルーブル美術館の照明約4,500台が、環境への負荷低減を考え、LED照明に変わるそうだ。その契約を日本の東芝と結んだことは、とても嬉しいニュースだった。

世界中から観光客が訪れるルーブル美術館。有名なナポレオン広場や広場中央のピラミッド、中庭を照らす照明を現在のランプからLEDにすることで、より少量の消費電力で、耐久時間も長くなるそうだ。つまり省エネ。

東芝にとっても、環境技術を世界に宣伝できる好機となる。ルーブル美術館が、照明改修プロジェクトのパートナーに東芝を選んだことで、同社はブランド認知度を上げ、世界各地で同様の事業を展開していけるよう期待している。

こうした環境や技術、ビジネス分野での欧州と日本のコラボレーションが、今後さらに増えていってほしいと思う。(みかん)

東芝のニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2010_06/pr_j3001.htm

ルーブル美術館日本語サイト(日本企業が支援・協賛・協力)
http://www.louvre.fr/llv/commun/home.jsp?bmLocale=ja_JP

地球表面積の約70%を占める海洋は、生態系の維持、レジャー、漁業などのほか、資源としての価値も改めて注目されています。世界では、たとえばユネスコで今年も5月に世界海洋会議(Fifth Global Ocean Conference at UNESCO)が開かれ、海洋ガバナンスや生命の保全などについて話し合われました。EUは2006年に海洋に関するグリーンペーパーを採択し、持続可能な海洋活用のためのビジョンを展開するための取り組みがなされています。

EU各国や自治体もこれまで対策を講じてきました。海洋資源が豊かで、複数の国が面する北海沿岸地域には、経済的・社会的・文化的アイデンティティがあります。これを守るため、国家を超えて北海沿岸の各自治体が参加するグランドデザイン・プロジェクト(NorVision)に、これまでEUが越境地域協力資金(Interreg)を提供してきた経緯があります。

またイギリスは、海岸部にトラストや国有地が多くあり、自然環境をガバナンスしています。同国は国際貿易航路が経由する港をいくつも有しており、環境負荷をかけない持続可能な資源利用を目指して、昨年末には海洋及びアクセス法案が制定されました。海洋管理庁が海洋開発の認可・管轄を一元化し、内陸部の淡水魚を保護するためにイングランド沿岸部にレクリエーション道路を設けるなどの内容を盛り込んでいます。

日本は6852の島嶼から構成されているそうです(財団法人 日本離島センター)。沿岸や海洋というコンセプトに目を向けるのもいいかもしれませんね。(くるみ)

EU海洋政策
http://www.deljpn.ec.europa.eu/union/showpage_jp_union.maritime_policy.php
http://www.jstra.jp/html/PDF/EUkaiyoukankyoukisei.pdf

Norvision
http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/chouryu/169/index.html

イギリス 海洋及びアクセス法案
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/23902/02390204.pdf

4月7日、ベルギーのブリュッセルで日独仏の自動車メーカーが、エコカー時代を推し進めるビッグな提携を発表した。日産自動車とフランスのルノーの自動車連合が、ドイツのダイムラーと、電気自動車(EV)や小型車の共同開発など、幅広い分野で資本・業務提携を行うというのだ。お互いの経営には関与しない緩やかな連携だが、3社を合わせた昨年の世界新車販売台数は763万台で、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)・スズキ連合(864万台)、トヨタ自動車(782万台)に次ぐ、自動車グループの誕生である。

日産は今年の年末から日米欧でEV「リーフ」を発売する予定だが、EVの販路拡大には量産による大規模なコストの削減が必要で、新たなパートナーを探していた。一方、大型高級車が中心のダイムラーは、世界の自動車市場の中心が新興国にシフトし、小型車へのテコ入れが課題だった。ルノーは小型車技術では定評があり、ダイムラーにとっても魅力的だったはずだ。こうした両社の思惑が見事に一致し、今回の‘結婚’に至ったようだ。

昨年末に‘結婚’したVW・スズキ連合の場合、スズキはVWの開発するハイブリッド(HV)やEVの最新技術に惹かれたし、VWからすればインドで実績をあげる小型車開発や販売のノウハウは限りなく魅力的だったに違いない。

こうした‘結婚’の背景には、欧州での厳しい温暖化防止措置があるのは確実だ。欧州連合の欧州委員会は、昨年、地球温暖化防止のため、2012年に「走行1キロ当たりの二酸化炭素(CO2)排出量の上限を130グラム」という基準を導入することを決めた。この基準は日米より厳しく、燃費の良い小型車の開発が必須となる。

低炭素時代へ向けて、アクセルを踏みだした日欧の自動車メーカーの行方に注目したい。
(ロニ蔵)

サウナ文化で知られる国、フィンランド。
サウナという言葉もフィンランド語です。本場フィンランドではどのようにサウナを楽しむのでしょうか。フィンランド大使館のセッポ・キマネン参事官にお話しを聞いてきました。

フィンランド人にとってのサウナは、日本人にとってのお風呂と同じくらい、生活に欠かせないものです。その歴史は古く、現在のフィンランドの地に人々が暮らし始めた時に、家よりも先に作られたといわれるほど。北欧フィンランドでは、寒さは生命を脅かす存在でもあります。そんな地で、サウナは厳しい寒さから人を守ってくれる最も安全な場所として重宝され続けてきたのでしょう。

フィンランド人にとっていかにサウナが身近なものであるかは、数字からも想像することができます。フィンランドにあるサウナの数はなんと約200万個。フィンランドの人口は約530万人ですから、なんと2.5人に1つの割合になります。

一軒家には必ずサウナがあるほか、ヘルシンキなど都市部の集合住宅でも共用サウナがあり、マンションによっては戸別に設置されているところもあります。他に、街中には公共のサウナも。最近では、夏にはほぼ毎日、冬には大体1週間に1回使用する人が多いそうです。

サウナの仕組みは、サウナストーブに入ったサウナストーンを電気や薪で温め、そこに水をかけると、熱い蒸気が出て、サウナ室の温度があがります。電気式だと30分ほど、薪式だと4~5時間ほどでサウナストーンは熱ちっちに。また、古くからあるスモーク式では、蒸気のかわりに煙を部屋に充満させ、いったん窓から煙を逃がしたあと、煙の香りが残る中で温まります。この方法だと、暖まるまでに8時間ほどかかり、現在では利用されている数は少ないですが、独特の香りが楽しめることもあり、根強い人気があります。つづく。(パクチー)

The Finish Sauna Society(英語のみ)
http://www.sauna.fi/welcome.html

フィンランド大使館
http://www.finland.or.jp/Public/default.aspx?contentlan=23&culture=ja-JP

日本サウナ・スパ協会
http://www.sauna.or.jp/

オーストラリアの首都ウィーン。この街にとって、カフェは欠かせない存在だ。

歴史は古く17世紀頃に出現したといわれる。市民たちは昔から、カフェでコーヒーを飲みながらさまざまな時間を過ごしてきた。新聞や本を読んだり、友人と議論したり、恋人と語り合ったり、手紙を書いたり…。その空間には常に香り深いコーヒーと、ゆらゆら立ち上がる煙草の煙があった。しかし、近年、このウィーンのカフェのシーンが変わりつつある。

というのもオーストリア政府が禁煙・分煙制度を導入したからだ。昨年1月に施行されたたばこ法で、カフェやレストランなどの飲食店に禁煙室の設置が義務付けられた。床面積50㎡以上の店は、今年6月末までに煙を遮断する壁や換気装置を設置しなければならない。

ウィーンの街中には歴史ある重厚な建物が並んでいる。伝統的なカフェは、そんな古くからある建物の中に入っており、天井も高く、床面積も広いものが多い。なので、改装費には多大な金額がかかるため、やむなく一時閉店するカフェも出始めた。いつかウィーンへ旅をしたら、300年以上オーストリア市民の生活に根付き続いてきたカフェでぜひウィンナーコーヒーをじっくり味わってみたいのだが、そのときまで伝統的カフェは残っていてくれるのだろうか。(エコ太郎)

ウィーンのカフェの全面禁煙の記事
http://www.ab-road.net/europe/austria/vienna/guide/03017.html

ウィーンのカフェの利用方法
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/9491/caff/top/caff.html

ウィーン観光サイト
http://www.wien.info/ja


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