こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

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年末のフィンランド旅行に向けて、気分を盛り上げるために、最近では毎日ジャン・シベリウス(1865-1957)の作品を聴いている。フィンランドの生んだ偉大な作曲家シベリウスの作品としては、『交響詩フィンランディア』や『交響曲第2番』、『交響曲第5番』などが有名だが、最近はまっているのが、グレン・グールド(1932-1982)の『ソナチネ第1番〜第3番 キュッリッキ』。

特にソナチネ第一番がいい。グールドの弾くバッハやモーツァルトも勿論いいのだけれど、このソナチネには、グールドの持つ別の側面の魅力が感じられるような気がする。消え入る音の余韻のようなものによって、逆に音を浮き上がらせるというか。じっと耳を傾けていると、淡いかすかな光が夜明け前の空にじわじわと染み込んでいくのを眺めているような気分になってくる。

従来グールドが見せる強いアタックによって度肝を抜くような破壊性は感じられないが、何かを紡ぎ出しながらも、コアの部分をじわじわと浸食していくとでも言ったらいいのだろうか。そのもどかしさが何とも言えずいいのだ(一度実際に聴いていただかないと、この感じがうまく伝わらないと思うけれど…)。

シベリウスは死に際して、フィンランドの森と湖に想いを馳せて、「自然はかくも美しい。その自然と別れるのが辛い」と呟いてあの世に旅立ったという。そんな彼の言葉を思い浮かべながら、繰り返しソナチネ第一番を聴いていると、フィンランドの幻想的なイメージが静かに立ち現れては、また消えていく。(ロニ蔵)

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