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 グリム童話のマンガ化に成功し、グリム兄弟の母国ドイツで人気を博しているマンガ家がいる。石山ケイさんだ。「赤頭巾ちゃん」「ヘンゼルとグレーテル」など、お馴染みの人物が登場する童話を独自の手法で描いた石山さんは2巻から成る『Grimms-Manga』を出版した。

 21歳でマンガ家としてデビューした石山さんがドイツに住み始めたのは2002年のこと。『AKIRA』や『ドラゴンボール』などの日本のマンガは人気となっていたが、まだマンガの出版社は少なかったそうだ。北米でマンガ市場を開拓してきたTOKYO POPがようやく2004年にハンブルグ支社を設立。グリム童話を題材にしたオリジナルストーリーを売り込み、出版までこぎつけた。

 「日本のマンガには独特の表現があり、長い歴史の中で、読者がそれを理解しています。だから作家はマンガの中で状況の説明をしなくてもいい場合があります。また、背景を描かず、顔だけを描く作家さんもいますが、それで十分読者に伝わることも多いです。しかし異国ではそうはいきません。顔の表情だけで意志を伝えられるのは、日本だけのことで、異国では状況説明や言葉が必要なんです。なので、キャラクターの心理を解りやすく表現したり、背景などもしっかり描き込んで、状況をちゃんと伝えることに努めました。仕事の担当の方に、厳しくチェックして頂き、私が今までどれだけ日本で読者の理解に頼ってマンガを描いて来たのかを思い知らされました。おかげで、初心に帰り、とても技術が向上しました」石山さんはインタビューにそう答えている。

 グリム童話は日本でも人気があり、多くの日本人が小さい頃から親しんでいる。石山さんは、この童話に新解釈を施し、登場人物の役割も変更している。『赤頭巾ちゃん』では、狼に赤頭巾の恋人になるチャンスが与えられ、『白雪姫』では、7人の小人のなかで一番年少の「ひかり」という名の小人からも白雪姫は熱愛される。こうした独自の構成が、ドイツの読者に絶大な人気を博し、2008年ドイツAnimaniAアワード国内漫画賞1等を受賞。この作品はブラジル、フランス、イタリア、スウェーデン、ギリシャ、フィンランド、ハンガリー、ロシアでも出版されている。現在はアメリカに暮らし、ボランティアでマンガや絵の描き方を教えている石山さん。彼女の今後の活躍に期待したい。(酒バラ)。

石山さんの公式HP
http://park1.aeonnet.ne.jp/~nekoteru/Pindex.htm

石山さんのインタビューが掲載されているHP
http://www.carlockbookcafe.org/InterviewKei_Ishiyama.html

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