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先日、蜷川幸雄氏演出の「ヘンリー六世」を観に行きました。上演時間は前編と後編あわせてなんと約7時間。それでも、もともと3部作で通常9時間かかるものが整理され、時間が短縮されたそうですが。

そんなに長い時間座り続けて、最後まで楽しめるだろうか、と思っていましたが、不思議なほど、時間の長さを感じませんでした。上川達也さんや大竹しのぶさんをはじめとするベテラン俳優の卓越した演技には圧倒的な迫力があり、物語が進むにつれどんどん引き込まれ、むしろ一部ごとの上演時間が短くなっていたように感じられました。

シェークスピア原作である「ヘンリー六世」の舞台は15世紀のイングランド。中世末期に起こった、英仏間の争いである百年戦争と、イングランドの貴族間の争いである薔薇戦争を背景にストーリーは繰り広げられます。イングランドの王ヘンリー五世が急死した後、生後わずか9カ月で即位するヘンリー六世。この王の時代に王位継承をめぐり、権力闘争が起こります。ここでは、裏切り、愛と権力、信仰心、権力に対する人間の執念深さや欲深さなど、人が持つ様々な複雑な感情が絡み合っています。

「ヘンリー六世」の作品の途中から登場するリチャードを主人公とするお話が「リチャード三世」で、ヘンリー六世の続編にあたりますが、「リチャード三世」でも、人間の争いと、人間らしい様々な感情が描かれます。この時代のイングランドの歴史は、明治維新前後の日本のように、激動の時代を生きる人々の行動に人間らしさ(または人間くささ)が凝縮されており、どの人に焦点をあてても、それはそれで一つの劇になってしまうような時代だったのです。

遠い国の、しかも歴史の話ですが、結局は同じ、人としての感情や行動が描かれている話なので深く入り込んで楽しめました。いつかイギリス人に、この作品についてどう思うのか直接聞いてみたい気持ちが高まると同時に、イングランドの歴史に対する興味もわいてきました。(パクチー)

彩の国さいたま芸術劇場「ヘンリー六世」公演情報
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/p0311.html

個人の方のサイトに記されている「ヘンリー六世」のあらすじ
http://www.geocities.jp/todok_tosen/shake/h6.html

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