こんなEU、あんなEU~日常に見るヨーロッパ | Life in the EU

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夏も終わり秋の気配が濃厚になりつつあるが、夏にふさわしい小説に出会った(特にスリランカに出かけた私の今夏にとって)。マイケル・オンダーチェの書いた『家族を駆け抜けて』。この作家は、植民地時代にオランダからスリランカに渡ったいわゆる“バーガー”と呼ばれる入植者の家庭に生まれ育ち、イギリスに渡った後にカナダに移住。映画にもなった『イギリス人の患者』でブッカー賞を受賞している。 

この本は半自伝的小説で、カナダに住む主人公が十数年ぶりに1970年代のスリランカを訪れ、親戚や家族と話す中で、家族の物語を紡ぎたしていく1982年の作品。なぜ夏にふさわしいかといえば、文章からスリランカの生活の暑い熱気が伝わってくること。そして、休暇に親戚が集まって始まる家族の秘話。自分が生まれてもいない、もしくは幼かったときの両親や先祖の話が聞けるのは、こんな時だけだ。 

実際どこまで真実の話なのか、読者はわからなくなる。詩の中で描かれる情景も、異国情緒に溢れ趣がある。南アジアに暮らすヨーロッパ出身の家族には、それなりの苦労と驚くような物語があって、それらがユーモラスに語られている。お勧めの1冊。 (みかん、写真も)

主人公の家族が過ごすスリランカの避暑地、ヌワラエリヤの紅茶畑。

  • In: Art | Culture
  • Comments Off on 渋谷にフェルメールの絵が来た(オランダ・フランドル絵画展) Vermeer Painting and other Dutch/Flemish Works on Display in Shibuya

渋谷Bunkamuraで開かれている「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」に行ってきた。混雑を避けるために日曜日の開館時間早々に行ったが、同じことを考える人が多いのか、開館直後からチケットのもぎりの前に老若男女が長蛇の列をなし、最初の絵の前に人だかりができていた。

この絵画展では、ドイツのシュテーデル美術館所蔵のオランダ、フランダース地方(ベルギー北部)の絵画75 点などが展示されている。“目玉”は、その絵画展の名のとおり、オランダの画家フェルメールの油絵《地理学者》だ。フェルメールの絵といえば、映画化もされた油絵《真珠の耳飾りの少女》(オランダ・マウリッツハイス美術館所蔵)を思い浮かべる人が圧倒的に多いだろう。

一方、《地理学者》は、日本では馴染みがないかもしれない。とはいえ、この絵はフェルメールのもう一つの有名な油絵《牛乳を注ぐ女》(たしか、この絵の世界を再現したチョコレートのCMがあった)とよく似た構図を採っていて、フェルメールの作品であることが伺われる。部屋の片隅に人物が一人。その人物の右側のちょうど顔の高さにある窓からあたたかい陽射しが差し込み、人物の横顔を浮かび上がらせている。《地理学者》では、人物は農婦に代わって若く聡明そうな学者である。

《地理学者》が描かれたのは17世紀。この世紀は、オランダでは「黄金の世紀(Gouden Eeuw)」と呼ばれる。当時海上貿易の欧州の要衝だったアムステルダム港を擁するオランダには同時代の東西の最先端の事物が次々と入ってきた。オランダ帆船が世界中を航海していたこの時代、船を目的地に正確に導くための地図を作る技術は当時の最先端技術だったに違いない。青年学者の表情からは、こうした研究分野を担っている矜持や研究で得られる充実感が見て取れる。

その他に展示されている絵画にはレンブラント、ブリューゲル父子など有名なオランダ、フランダース地方出身の画家の作品が含まれ、シュテーデル美術館のコレクションの豊富さに驚かされた。オランダ、フランドル地方の風景画や、貴族や民衆の当時の暮らしぶりを描いた風俗画を鑑賞し、しばし“ヨーロッパの空間”を堪能した。寓意画《ネズミのダンス》は実に微笑ましくて、つい帰り際にポストカードを買ってしまった。(「フェルメール展」は5月22日まで開催。)
(じょぎんぐまん)

「フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展」(Bunkamura)

日本でも人気の絵本、ディック・ブルーナさんが描くミッフィー。東北地方太平洋沖地震で被災した日本の子供たちに向け、オランダからブルーナさんが朝日新聞宛てに、主人公のうさぎ・ミッフィーちゃんのイラストを送ってくれたそうです。

普段、絵本の中では、赤や黄色の明るい色のワンピースを着ているミッフィーちゃんですが、今回、ブルーナさんは鉛筆で、あえて色は付けずに描きました。そして、ミッフィーちゃんの頬には涙が2粒、伝わっています。絵を見ればブルーナさんの深い悲しみや、日本の子供たちを心配するブルーナさんの温かい気持ちが伝わってきます。

オランダでは、チャリティーコンサートも行われます。アムステルダムで4月1日に、「SOS Japanチャリティーコンサート」が開かれます。このプロジェクトは、1995年の阪神淡路大震災で被災した日本人が立ち上げました。神戸は日本各地の支援を受けて復興した、その支援に対する感謝の気持ちから、今回少しでも役に立ちたいという思いから発足しました。

この企画の趣旨に賛同して参加するのは、ジャズ・ピアニストのバート・ファン・デル・ブリンクさん、ラテン歌手のデニース・リヴェーラさん、ギタリスト白石怜さんがメンバーの一員でもあるロックバンドのNiCad、そして、ナイトフライト・トゥー・リオが参加します。
(モコちゃん)

朝日新聞記事
http://www.asahi.com/special/10005/OSK201103260148.html

SOS Japan チャリティーコンサート

  • In: Country
  • Comments Off on 日蘭400年の友好の歴史は今も続く 400 Years of Japan-Netherlands Friendship

今、東京駅八重洲口の仮囲いに、オランダと日本の交流にまつわる歴史上の出来事や人物、オランダの街並み、そしてオランダを象徴する風車やチューリップなどの風景が描かれたコラージュ画が飾られています。このコラージュ壁、立ち止まってじっと見入る人もいるほど、鮮やかで斬新なデザインです。

東京駅のオランダ壁画
日本とオランダは江戸時代に通商関係を開始してから、今年で400年になります。両国の長い友好関係によって多くのことが日本にもたらされました。江戸時代200年以上の鎖国政策の中でも、オランダとの貿易は続けられ、オランダ語で西洋の学問を研究する「蘭学」が盛んとなり、特に多くの医学の知識が日本にもたらされました。

また、河川技術についてもオランダ人の大きな貢献がありました。明治時代に、ファン・ドールン、エッシャー、デ・レイケなどのオランダ人技師が明治政府から招かれて来日、河川の治水工事の調査や工事に携わりました。

特に、デ・レイケは30年もの間日本に滞在し、幕末時代から洪水の被害にあっていた木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)の改修に功績を残しました。長良川沿いにある船頭平河川公園には、彼の功績をたたえた像が建てられています。山高帽子に三つ揃え、右手にステッキ、左手を腰にあて颯爽としています。

身近なところでもオランダを感じることができます。ビール、ランドセル、ポン酢など、普段使っている日本語にはオランダ語が元になっている言葉も。また、日本で画家フェルメールの展覧会が催されれば、お客さんが長蛇の列をなす人気ぶり。両国の長い交流の歴史は今も続いているのです。(モコちゃん)

 
国営木曽三川公園 http://www.kisosansenkoen.go.jp/index.html

徳島県美馬市 http://www.city.mima.lg.jp/4/64/000278.html

オランダといえば、チューリップと同時に風車を思い浮かべる人は少なくないだろう。広い大地にゆっくりと羽根がまわっている風車が立つ風景…そんな牧歌的な光景がみられるのが、ロッテルダムの南東約10kmに位置する村、キンデルダイクだ。

1740年頃に作られた19基の風車が運河沿いに建ち、今も動き続けている。「キンデルダイクの風車群」と呼ばれ、1997年にユネスコの世界遺産に登録された。

風車の役割というと、英語でウィンドミル(風の粉ひき器)と言うとおり、粉を挽くことである。しかしもう一つ、オランダにおいては大変重要な役割がある。それは、排水。オランダのネーデルランドという国名は「低い土地」という意味だが、国土の4分の1が海抜0m以下にあるオランダは、水と闘ってきた長い歴史を持つ。排水用の風車は、風のエネルギーを利用して水車を回し、水を周辺に築いた土手の外へはき出し続けたり、揚水するために使われてきた。

キンデルダイクでは、風車群をライトアップするイベントが毎年行われているが、今年9月のイベントはこれまでとは一味ちがうものだった。ライトアップにLED(発光ダイオード)が使用されたのだ。先端技術の光を浴びた風車の姿が水面に映り、淡いイルミネーションの世界を創り出した。(パクチー)

オランダ政府観光局HP: 
http://www.holland.or.jp/nbtc/culture-windmill-kinderdijk.html

ナショナルジオグラフィック(ライトアップされた風車が掲載):
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009091102

旅行会社のHP内のキンデルダイクについての記事:
http://www.hankyu-travel.com/heritage/holland/kinderdijk.php


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