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第1回J. A. ピント賞に、アズレージョ美術家の白須純氏 Azulejo Artist Jun Shirasu Receives the First Joana Abranches Pinto Award

Posted on: 2011/02/17

左から白須純氏、ジョアナ・アブランシェス・ピント氏、ジョアン・ペドロ・ザナッティ駐日ポルトガル大使(2011年2月3日)

「青と白の組み合わせを美術絵画に昇華させたポルトガルタイル壁画に、私は深く魅了されます」
駐日ポルトガル大使公邸で行われたジョアナ・アブランシェス・ピント賞授賞式の受賞挨拶で、第1回の同賞を受賞した美術家の白須純氏はこのように述べた。この賞は、大使館の副領事として長年勤務してこられたジョアナ・アブランシェス・ピント氏の寄付金を元に、芸術の分野で両国の相互理解の発展に貢献した人に贈られる。

恩師バルトロメオ・ドスサントス氏との共同制作作品。この壁画は、1543年にポルトガル人が種子島に漂着してから450周年の日本ポルトガル修好の記念として1993年にリスボン市地下鉄公社から帝都高速度交通営団に寄贈されたもの(東京メトロ日本橋駅)

私が2005年にリスボンまでアズレージョと呼ばれるポルトガルタイルを見に旅行したのも、白須氏と同じ理由からだ。このシンプルな色の組み合わせと模様の美しさをこの目で見てみたいと思ったのだ。大航海時代に、この色の組み合わせの陶磁器が世界中に伝播したことにも、白須氏は触れた。陶磁器貿易により、東洋と西洋の交易は盛んになった。

白須氏は、日本でポルトガルタイルを使って作品制作を行う美術家だ。授賞式でザナッティ大使は、日本の美的センスにポルトガルの伝統工芸の技法を取り入れ、制作を続ける白須氏を、日本とポルトガルの絆を体現する人物として称えた。一方で、白須氏は、2国間の架け橋になろうと思って活動していたわけではないが、結果として寄与することになり嬉しい、と話した。

これまでの創作活動は、簡単なものではなかったと白須氏は振り返る。今回の名誉な表彰は、ポルトガル人作家との出会いを抜きにしては語れない。ロンドンで勉強していたときに、白須氏は、バルトロメオ・ドスサントス氏の指導を受ける。彼に声をかけられて、白須氏はポルトガルのシントラで共同で壁画制作を行うことになったのである。

今回の受賞の対象となった作品は、『三庭園、トレシュ・ジャルディンシュ』というオリジナル3部作(ポルトガル・パルメラ駅壁画)だ。庭を主題にさまざまな植物が描かれているが、こうしたモチーフは、人間が主題となることが多い西洋ではあまりなく、日本的だと見られるという。また、制作に使う筆も、欧州では豚毛の硬いものを使うのに対し、白須氏は、書道用の柔らかい筆を使用して、独特の繊細なタッチを出している。

表現方法は違っても、東西で共感しあえる美意識があることを、改めて思い知らされた出来事だった。
    (みかん)

ジョアナ・アブランシェス・ピント賞について(駐日ポルトガル大使館ウェブサイト)
http://www.embaixadadeportugal.jp/ja/

白須 純氏ブログ
http://shirasstudio.blogspot.com/

Galeria RATTON
http://www.galeriaratton.blogspot.com/

受賞対象となった『三庭園』PanelA

受賞対象となった『三庭園』PanelB

受賞対象となった『三庭園』PanelC


(C)Jun Shirasu Galeria RATTON 2007

1 Response to "第1回J. A. ピント賞に、アズレージョ美術家の白須純氏 Azulejo Artist Jun Shirasu Receives the First Joana Abranches Pinto Award"

実際の事件では父親の他に、母親、妹、妹の夫、妹の娘、妹の息子と家族6人を惨殺しています。6人全てを自らの手ではなく、家族内で殺させたという事実が鬼畜以外の何物でもない事件です。どうしてそんな鬼のようなことができるのか、一般人には理解できません。

洗脳の実話は北九州監禁殺人事件を描いているのでウシジマくんに関連した話は少なめですが、ウシジマくんは序盤も終盤も悲惨ですがためになる話だらけです。

金融など法律が絡むことはややこしくてなかなか勉強するのが大変ですが、マンガでなら読みやすいし、実話形式でわかるので非常に頭に入ります。漫画で借金を学ぶ他にも、近年ではWEB上に参考にできるコンテンツがあるので紹介しておきます。

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